2023.12.18 JMInsights
鴻海は、自社のMicroLED(マイクロ発光ダイオード)技術を強化し続け、GaN(窒化ガリウム)技術を基盤とする英国の半導体企業Porotechと提携し、双方の間でAR(拡張現実)の応用におけるパートナーシップを確立し、MicroLEDマイクロディスプレイの共同開発を行うことにしました。
鴻海の計画によると、この協力により、鴻海の半導体チップ製造、パッケージング、ICドライバー、CMOSバックプレーン、モジュール組み立て、システム組み立てなどの独自技術がPorotechの特許GaN技術アプリケーションと統合されます。具体的には、uLEDoS(シリコンベースのMicroLED)、DPT(ダイナミックピクセル調整)、シリコンベースの窒化ガリウムプラットフォームなどが挙げられます。最終的な目標は、超高密度でエネルギー効率の高いMicroLEDマイクロディスプレイを製品化し、ARアプリケーションやスマートウェアなどの市場ニーズに応えることです。
鴻海半導体ビジネスグループのゼネラルマネージャーである陳伟銘氏は、「グループとPorotechの戦略的提携は、MicroLEDマイクロディスプレイの開発を加速するでしょう。鴻海はMicroLEDがARアプリケーション分野で巨大なビジネスチャンスを持っていることを見ていますが、同時に大きな課題も抱えています。それには半導体チップ製造、ハイブリッドボンディング、IC設計、光電子学、量子物理学、光学などの領域が含まれ、統合の難易度が高いです。これまでにこれほど包括的な技術組み合わせを持っていた企業はなく、将来的には協力を通じてMicroLED技術の研究と製品化を加速し、量産段階での鴻海のサプライチェーン管理の利点も期待しています。」
Porotechは、イギリスのケンブリッジ大学発のMicroLED企業で、本社はイギリスのケンブリッジにあり、研究開発拠点は台湾の新竹に、営業所はアリゾナ州チャンドラーに位置しています。同社のCEO兼創業者である朱彤彤氏は、「uLEDoS技術の開発において、シリコンベースの窒化ガリウム技術は重要な役割を果たすでしょう。鴻海との協力に期待し、顧客との成功に向けて協力していきます。」