2016.12.05 ZDNet Korea
韓国内でディスプレイ製造装置の間で大型買収が成立した。
ディスプレイ製造装置のエスエフエイ(以下 SFA、代表キム・ヨンミン)は 5日に475億ウォンを投資してエスエヌユープレシジョン(以下 SNU)の経営権と持分を引き受けると発表した。
今回の引受で SFAは急成長の有機EL(OLED) 蒸着装置市場での事業を強化してディスプレイ検査·測定装備事業のポートフォリオを拡大し、グローバル総合ディスプレイ製造装置メーカーとしての競争力をいっそう強化すると説明した。 特に去年に投資した STS半導体(現 SFA半導体)に引き続き、 SNUまで買収に成功して総合装置メーカの基礎を固めた。
SFAは SNUの最大株主であるバックフィゼ代表取締役の保有持分 3,443,200株及び子株 6,250,000株(第3者割当有償増資)を引き受ける契約を通じて、全体の 31.02%の持分を引き受けて SNUの経営支配力を保有する最大株主になる。 同時に SNUが新規で発行する転換社債(転換株式数 2,433,371註) 引受契約も締結した。 この転換社債が株式に転換される場合持分率は全体で 36.00%になる。
SNUは 1998年設立されたソウル大学校の 1号ベンチャー企業で、世界市場で 70%のシェアを保有している PSIS(Photo Spacer Inspection system) 及び CDHT(Critical Dimension & Half Tone Measurement Sys), GPIS(Glass Particle Inspection system)を主軸で安定した売上げと収益を上げている検査/測定装備事業部門と、中国ディスプレイパネル企業に納品実績があるる OLED 蒸着装置事業部門を主要な事業領域にしている。
今回の引受で SFAは蒸着装置事業で競争力が倍増されることで期待している。 最近スマートフォン企業等の OLED パネル製造の拡大で、中小型 OLED パネル需要が急激に増えており、国内及び中国ディスプレイ製造企業の設備投資も急激に拡がっている状況である。 今後は大型蒸着装置が主力製品になることと見込まれ、既存の蒸着装置メーカは人材や物的生産能力(CAPA) の拡大をはかっている。
多数の顧客から大型蒸着装置が同時に発注されることを考慮した SFA では SNU の買収が一番効果的で効率的な戦略と評価された。 特に大型蒸着装置の製作には大規模な組み立て工場の確保が必須なので、SFAと SNUの生産施設を統合運営する場合には、相当な規模の大型蒸着装置を同時に製作するのが可能である。
さらに、共に蓄積された技術力の事業化もシナジーとなる。 SNUは毎年の売上高の 10% 以上を研究開発コストに投資するほど、会社規模備に比較して技術の資産を保有している。 しかし蓄積された技術及び研究成果の商業化のための事業化については、中小企業の限界を越すことができなかったという評価である。
一方 SFAは安定した経営力量と資金力を保有した中堅企業であり、今度の経営権引受を通じて SNU 技術の商業的価値を極大化を成するという計画である。 すでに SFAの経営陣は SFAとSNUの研究開発力の統廃合を通じるシナジー創出、蓄積された技術資産の商業化のためのロードマップ構想を完了した。
SNUの主要な事業群中の一つの検査·測定装備事業は優秀なアルゴリズムの具現力と、検証された安定性で、他社より高い水準の競争優位にある事業部門である。 SFAは今度の買収を通じて SNUが保有している優秀なアルゴリズムの開発能力を活用して、現在の事業分野の技術力を強化して事業ポートフォリオを検査·測定装備領域で拡大するという方針である。
特に SFAが保有した OLED 製造装置市場での幅広い顧客ネットワークと技術ポートフォリオを組み合わせ、短期間内に OLED 領域検査·測定装備で製品ポートフォリオを拡大することができると期待している。 また半導体事業を事業ポートフォリオで保有した SFAの企業資産を活用した半導体産業分野の検査·測定装備製品でも事業範囲を拡大することができる。
SFA 関係者は “同産業の先発企業である SFAの先進的経営システムは、 SNUが保有している技術的長所を商業的に極大化することができる”と述べ、 “SFA も蒸着装置市場での競争力の強化及び事業ポートフォリオの拡大という肯定的なシナジーを期待することができる”と説明した。