韓国のSolus Advanced Materialsが、中国に有機EL発光材料工場を建設... 2022年下半期稼動


2021.03.30 ET News

 

Solus Advanced Materialsが、初の海外生産拠点を中国に構築する。中国のOLED市場の成長に備えた先行投資で、⻘色機能性材料である正孔ブロック層(aEFL)などのOLED材料事業を拡大するのが目標である。

 

Solus Advanced Materialsは230億ウォンを投資して、中国の江蘇省にOLED材料工場を着工したと、30日に明らかにした。この企業がOLED材料事業拡大のために海外に工場を建設したのは今回が初めてだ。

 

Solus Advanced Materialsは、中国OLED市場成長に先制対応するため、工場の建設を決定した。早ければ来年7月に量産を目標に、今年末までに工場の建設を完了する。2025年までに年間20トンの生産体制を整えることが目標だ。

 

Solus Advanced Materialsの関係者は、「全北益山工場の技術力とノウハウを中国で生かして、高品質のOLED材料の生産設備を構築する計画だ」と発表した。

 

中国の工場の生産品目はOLED青色発光機能性材料、正孔ブロック層(aEFL)と電子輸送層(ETL)である。Solus Advanced MaterialsはOLED aEFL市場でのシェア1位を維持するために、顧客の多様化に対応する方針だ。中国のディスプレイメーカーは液晶(LCD)に続いてOLED市場を攻略して事業を拡大している。

 

Solus Advanced Materialsのキム・テヒョン電子材料事業本部長は、「今回の中国の生産拠点設置は、中国のパネルメーカを対象にして、顧客の多角化を図る」とし「既存顧客の成長に貢献しながらも、本格的なグローバル市場への進出により、Solus Advanced Materialsの差別化された競争力を立証していく」と述べた。

 

市場調査会社UBIリサーチによると、OLEDディスプレイを採用したモバイル機器は、2020年に5億5000万台で、2025年8億台に、OLED TVパネルの生産台数は、2020年の360万台から1000万台に、それぞれ増加する見込みである。これによるOLED材料の需要の増加に対応して、Solus Advanced Materialsの売上高上昇が続くと予想される。

 

中国の江蘇省のOLED材料工場
中国の江蘇省のOLED材料工場