2022年10月4日 UBIリサーチ
9月27日と28日の両日、デトロイトのSheraton Noviホテルで2022 Vehicle Display & Interface Symposiumが開催された。米国はコロナの影響から抜け出したため、今回のカンファレンスは自動車用ディスプレイと関連部品展示も同時に行われた。
今回のカンファレンスで取り上げられた主な発表内容はHUD(head-up display)とmicro-LEDだった。残念ながらOLED関連発表は一件もなかった。
最近、自動車市場で最も注目されている技術は、電気自動車と自律走行関連技術だ。このような時流に伴い、自動車用ディスプレイも自律走行に不可欠なAR-HUDが核心技術として浮上している。
AR-HUDは、走行中の自動車の前面にある物体(他の車や歩行者)との注意事項や道案内を受けることができる情報などを、物事や道路と重ねた画像を提供できる。カンファレンスでは、AR-HUD関連の光学技術とソフトウェア技術が発表されており、またclusterとCID用の3Dディスプレイとホログラフィック技術も興味深い。
以前のカンファレンスにはOLEDが未来自動車用ディスプレイとして脚光を浴びていたが、今回はMicro-LEDが取り上げられた。Micro-LEDはOLEDに比べて温度信頼性の高い利点があり、OLEDと競争できる有力なデバイスとして認知されている。
AUOの Micro-LED
展示場にはBOEをはじめ、Tianma、AUO、Sharp、JDIがディスプレイを展示した。ClusterとCID、助手席ディスプレイを1つにしてダッシュボードを全てカバーできるディスプレイがメインで、これらの中にはOLEDとmini-LED LCD、既存方式のLCDがあった。OLEDを展示した企業はBOEが唯一だった。
ただし、会議の出席者の意見は、OLEDとMicro-LEDはBenzやBMWなどの高級車でなければ使用できない、価格が高すぎるとの印象であった。