次世代ディスプレイ用マイクロLEDの集積技術(5)-Micro-LEDのボンディング統合


2023年1月10日 DINGBO CHEN、 YU-CHANG CHEN、 GUANG ZENG、 DAVID WEI ZHANG、 HONG-LIANG LU 

 

 1989年に、光電子デバイスの製造と統合のためにウエハーフュージョン、またはウエハーボンディングが提案されました。LEDの分野でのウエハーボンディング技術の応用は、より高い光量子効率を得るために透明基板をAlInGaPベースのLEDに接合することに遡ることができます。ウエハーボンディングプロセスに依存し、フリップチップ構造と垂直構造LEDが従来のフェースアップ構造LEDから順次開発されました。

 

3つのLED構造の模式図は次図に示されています。p-GaNはn-GaNよりも成長温度が低いため、LEDデバイスでは通常、発光面としてp-GaNが使用されます。これが次図Aに示されるフェースアップまたは横向き構造と呼ばれるものです。しかし、フェースアップチップの出力電力と効率は、側面の電流拡散の不均一性に制限されます。垂直構造LEDは、垂直な電流経路による電流拡散を最適化するために、ウエハーボンディングによって製造されました。これが次図Bに示されています。また、n-face発光は、n-GaN表面の凹凸処理によって光抽出率を向上させることができます。Si接合基板は、デバイスの熱管理を最適化することができます。ただし、垂直構造LEDの電極はウエハの異なる側に分離されており、大規模な統合には適していません。そのため、パッケージ形式として、フリップチップが開発され、ウエハーボンディングによってn-GaN側からより効率的な発光を得ることができます。

 

ウエハーボンディングは、垂直チップとフリップチップが最終的に表示される高性能なマイクロLEDディスプレイを製造するためにも使用されます。ここでは、ボンディング統合をマイクロLEDの統合アプローチの一種と定義し、ウエハーボンディング技術を使用して分散型デバイスと材料を統合しました。一方、ウエハーボンディング技術は、マルチカラーLEDを組み立て、フルカラーディスプレイを実現するために使用されました。他方、マイクロLEDと駆動回路の集積化はウエハーボンディングによって製造されました。

 

 

(A) フェースアップ チップ、(B) 垂直チップ、(C) フリップ チップの模式図