有機EL産業にとって、フッ化ポリイミド輸出規制の影響はない


2019.07.10 ET News

 

日本政府が、ディスプレイ材料の一つであるフッ化ポリイミド(フッ素ポリイミド)の輸出審査を強化すると発表したが、実際の韓国・日本企業は「輸出規制の影響がない」と明らかにした。

 

10日、業界によると、サムスンディスプレイとLGディスプレーは、最近の主要な顧客の買いに書簡を送り、日本政府が輸出規制対象に指定されたフッ化ポリイミドは、実際の製品の製造・供給に影響を及ぼさないと発表した。

 

フッ化ポリイミドは、フォルダブルディスプレイの重要材料の一つである、透明ポリイミドに使用される。このため、サムスンが発売を準備中のフォルダブルスマートフォン「ギャラクシーフォールド」の生産に影響を与える可能性があるという分析が提起された。

 

サムスンディスプレイにフォルダブルカバーウィンドウのための液状形態のポリイミドワニスを供給する日本住友化学は、自社製品が今回の輸出規制品目に含まれていないと明らかにした。住友化学は、主要な投資会社などにこの事実を知らせていることが分かった。

 

一部では、フレキシブルOLED基板用ポリイミドにも影響が及ぶことがあるとの意見もあった。しかしこれに対して、基板向けのポリイミドを提供する宇部興産とカネカは、規制対象ではないと説明した。

 

これに対して政府関係者は、「各企業ごと物質をどのような割合で混合してポリイミドを製造しているかの状況が異なり、規制の影響を分析することが非常に複雑である」とし「このため、各企業別で輸出規制の影響が異なるので、もう少し綿密な調査が必要な状況だ」と説明した。

 

サムスンディスプレイは、「今回の輸出規制品目がフォルダブルディスプレイの生産に影響を与えない」と述べた。

 

LGディスプレーも「フッ酸の供給にはいくつかの問題の可能性があり、いくつかの選択肢を用意しているが、フッ化ポリイミドやフォトレジストは影響がない」と述べた。