中国のスカイワースが、2019年の有機ELテレビの生産計画を100万台に上方修正


2018.09.19 ET News

 

中国のTVメーカーのスカイワースは、2019年の有機EL(OLED)TVを年間で最大100万台生産できる設備を備える。最近に成都にOLED TVモジュール工場の増設投資を決定した。パネルを供給しているLGディスプレーの生産量が増えることを足がかりに、OLED TV市場をリードするねらいの動きとみられる。 

 

19日、中国メディアによると、最近、スカイワースは成都で、OLED TVモジュール工場を増設するために、5億元(約82億円)を投資すると発表した。既存の保有モジュール設備の生産能力は30万台だったこれを100万台の能力に増設する計画である。 

 

スカイワースは、中国で早くからOLED TV陣営に合流した。2013年からOLED TVを量産し、2015年に4K製品を発表した。現在55インチから77インチまで、約14タイプのモデルのOLED TVを供給している。 

 

スカイワースがCES 2018で展示したOLEDの壁紙TV(写真=ET News)

 

スカイワースはOLED TV生産量を増やして、世界市場シェアを拡大してプレミアムTVブランドの地位を確保するという目標を立てた。 昨年、世界OLED TV市場でスカイワースは、LG電子(74%)、ソニー(12%)、パナソニック(4.4%)に次いで4位(3.2%)を占めた。中国のTVメーカーの中ではトップである。 

 

LGディスプレーがOLED TVパネルの生産能力を増設し、中国TVメーカーも新たな成長の機会をつかむと思われる。今までのLGディスプレーはLG電子とソニーを中心にパネルを供給した。中国のメーカーの要求が多かったが、生産量が不足し、需要を適切に満たすことが難しかった。

 

TV製造技術、プレミアムブランドの地位などを勘案し、戦略的に韓国、日本、ヨーロッパのセットメーカを中心にパネルを供給するしかなかった。 しかし、来年から中国TVセットメーカが市場でのプレゼンスを広げることができるようになるものと思われる。LGディスプレーが中国の広州工場で来年下半期からTVパネルを生産するので、大型OLED生産量が約二倍になる。現在坡州E3とE4工場の生産能力が月7万枚だが、中国で最初は月6万枚を生産し、さらに13万枚まで増える。以後の広州の生産能力が市場の状況合わせて拡大すると、月3万枚を追加確保することができる。来年年末に最大月16万枚まで増やすことができる。 

 

中国のハイセンスとシャープも新たにOLED TV陣営に合流した。シャープも強力なブランド力で、中国のシェアを拡大しており、OLED TV市場で新たな影響力を期待するに値する。 業界では、スカイワースはLGディスプレーのと関係が深いのでOLED TV事業を加速できると見ている。LGディスプレーの生産量が増えれば、パネルの価格を低下でき、BOEとチャイナスターがインクジェット印刷方式で大型OLEDパネルの生産を準備するなど、今後の中国市場が拡大すると見られる。