中国のVisionoxが、有機ELでの革新的なフレキシブル技術を紹介


2017年3月13日 UBIリサーチ

 

UBIリサーチが3月8日から9日までの二日間開催した第3回OLED Korea Conferenceで、VisionoxのLi Lin首席研究員は、「Development of Foldable AMOLED Display」というテーマでkeynote発表を行った。

 

Li Lin首席研究員は、フレキシブルディスプレイの開発トレンドを説明し、「初期のCRTは本来はオシロスコープとして開発がされたが、full-color技術を開発し、日常で使用され始めた。LCDはセグメントディスプレイとしても開発されたが、半導体技術の進歩にTFTバックプレインをLCDに適用して、スマートフォンから大型TVまでLCDが使用できる。このように、最新の電子技術と材料技術の統合で、ディスプレイの技術革新を実現することができたし、既存のディスプレイとは異なるOLEDだけができる最も革新的な技術は、フレキシブルディスプレイであり、現在Visionoxが集中的に開発している分野」と述べた。

 

また、Visionoxのフレキシブルディスプレイ開発の歴史を紹介し、2016年11月に開発されたタッチセンサーが適用された7インチ foldable AMOLEDディスプレイモジュールを公開し、このモジュールが180°でout-foldingが可能で40k回の折り曲げ試験を通過したと発表した。

 

Foldableディスプレイを開発するためには、TFTの信頼性の向上に加え、強度が良いOCAと、傷に強く耐久性が良いcover windowフィルム、厚さが減少させた円偏光層、パネルに統合された形態のタッチパネルなどの、耐久性が良い材料とモジュールの厚さを減らすこと、が重要な課題であると述べた。

 

 

 

 

一方、Li Lin首席研究員は、Flexible OLED panelの大量生産の問題は、「最終的には歩留まりの向上にかかっている」とし、「まだ大量生産のための技術と経験が不足している」と言及した。また、円偏光層の開発関連の質問に「厚さを減らすことが重要」と述べ、「他のフィルムに統合する形を検討している」と答えた。最後に、タッチパネル開発関連の質問には、「多様な技術があるが、on-cell技術を検討中」と答えて、「材料としては、metal meshが良い代替になると考えられるが、まだ具体的な計画はない」と述べた。