2018.02.08 ET News
中国のチャイナスター(CSOT)が第6世代フレキシブル有機EL(OLED)の設備投資を開始した。総350億元(約6000億円)規模を投入して、競合のBOEと韓国ディスプレイメーカの追撃を開始する。
8日、業界によると、中国のCSOTは武漢の6世代OLEDラインT4への設備投資の発注を開始した。月産で最大4万5000枚規模、通常は3万枚規模に相当する。
前工程装置を見ると、サムスンディスプレイと設備を同様に構成すると思われる。まず蒸着装置は、キヤノントッキ製品を使用する。韓国の装置メーカSUNIK Systemが営業をかけたが、多くのパネルメーカーが使用しているキヤノントッキを最終的に選択した。有機層を水と酸素から保護するために、有機膜と無機膜を交差して形成する封止工程(TFE)には、カティーバの薄膜インクジェット封止装置を選択した。APシステムは、683億ウォン規模(68億円)のレーザー結晶化(ELA)装置を受注した。同社は最近、レーザーリフトオフ(LLO)機器装置も獲得し、この分野で強いメーカであることを立証した。
<チャイナスター(CSOT)は、2017年12月28日に武漢のT4工場本館と発電所の屋根を覆う記念行事を開催した。(写真=チャイナスター)>
チャイナスターは、製品製作期間が長い主な前工程装置を発注したのに続いて、レーザーカッティング装置など納期が比較的短い機器を順次入札を開始した。低温多結晶シリコン(LTPS)TFT工程で使用されるauto cell curved machine、基板切断後の加工を経た後の検査装置、アレイピッチ計測機器(array pitch measuring equipment)、洗浄装置などを発注した。
チャイナスターは、2017年6月からT4の工場を建設始め、同年12月に本館と発電所の建物の屋根を覆うイベントを開催するなど、主要施設を迅速に用意した。今年上半期に建設を仕上げて、下半期から機器を搬入、2019年の量産が目標である。
チャイナスターはBOE、エバーディスプレイ、天馬など他のディスプレイ企業に比べるとOLEDの量産経験がなくて後発メーカとして挙げられる。LTPSは技術難度が高く、OLED量産に初めて挑戦するために、別途に国立のエンジニアリング研究所を設立し、関連プロセス技術力を開発するために投資を行ってきた。しかし、T4が世界初のフォルダブルOLEDを量産することができるラインであることを強調するなど、後発であるが技術力を誇示している。
市場調査会社IHSは2020年チャイナスターが世界5位の規模のRGB OLED生産能力を確保するものと予想した。IHSは、サムスンディスプレイ52%、BOE 15%、LGディスプレー11%、天馬6%、チャイナスター5%、Visionox4%、エバーディスプレイ4%の順のシェアになると予想した。