2016.08.07 ETnews 小米は、新規スマートフォンに中国製の有機EL(OLED)を採用した。中国のOLEDがメジャースマートフォンメーカーに供給されたのは初めてである。韓国が事実上に独占したスマートフォンOLED市場に中国製品の逆襲が始まった。 最近発売されたRedmi Proモデルに自国パネルメーカーが量産した5.5インチのフルHD OLEDパネルを搭載した。サムスンディスプレイとLGディスプレーはこのモデルにパネルを供給していなかったと明らかにした。国内外の業界では、中国のエバーディスプレイ(EDO)がOLEDパネルのほとんどを供給する可能性が高いと推定した。 Redmi Proは関心をRedmiシリーズに新たに追加した製品群である。普及型スマートフォン製品群であるRedmiシリーズの中でRedmi Proが歴代最高のパフォーマンスを備えた主力モデルである。 これまでの主なスマートフォンメーカーは、サムスンディスプレイパネルを使用してきたが、小米は中国現地メーカーのパネルを採用した。サムスンディスプレイは世界の小型OLEDパネル市場の95%を占めるほどに市場を掌握した。 Redmi ProにOLEDを採用したのは、普及型市場でトップブランドイメージを固めるための戦略と解釈される。サムスンディスプレイOLEDパネルは主にフラッグシップモデルに採用されるほどの性能と品質が高いが、価格も高価であるので、韓国産より安価な地元のパネルを採用したものと見られる。 エバーディスプレイは、中国パネルメーカーの中で最初にOLEDパネルを量産した。第2世代ガラス基板の装置でOLEDを量産したのに続き、第4世代に基板サイズを拡大して生産している。最近では、第6世代のフレキシブルOLED投資を検討するなど、OLED技術と生産能力の拡大に積極的に投資している。台湾HTCのスマートフォンとHuaweiのスマートウォッチにOLEDパネルを供給しているなど、量産経験もある。 中国パネルメーカーの中で最も多くのOLEDパネルを量産する。 市場調査会社IHSによると、昨年、サムスンディスプレイが2億5000万個のOLEDパネルを生産、1位を占めた。エバーディスプレイは220万個で2位だ。台湾AUOが48万、LGディスプレーが45万で後に続いた。 エバーディスプレイをはじめとする中国パネルメーカーは、小規模で量産したOLEDパネルを現地の群小ブランドに供給してきた。Huawei、小米など世界市場を目指す競争するブランドではなく、中国現地で超低価の市場を攻略するメーカーが主な顧客であった。 国内ディスプレイ業界は、中国パネルメーカーがOLED生産能力の拡大に投資してている中で、今後、中国製OLEDパネルを採用する事例が増加すると予想した。スマートフォンの競争が激しくなり、普及型価格でOLEDパネルを見つける需要が大きくなる可能性もある。まだ韓国産パネルと競合するほどの品質と歩留まりが良くないが、今回の小米の事例のように、生産能力と技術を一定のレベル持つ企業が、主要なブランドの普及型製品の市場を攻略することができる。