サムスン電子、来年にGalaxy A1シリーズまでOLEDを採用する


2023.10.25 The Elec

 

Samsung Electronics(サムスン電子)は、Galaxy A1シリーズまでOLEDを導入する予定です。Samsung Electronicsは今年、Galaxy A1シリーズではなく、上位ラインナップであるGalaxy A2シリーズまでOLEDを搭載しました。Samsung ElectronicsがOLED搭載のスマートフォンをGalaxy A1シリーズまで展開すると、Samsung DisplayのA2リジッドOLEDラインの稼働率向上に寄与するでしょう。

 

業界によれば、Samsung Electronicsは、来年上半期に予定されている低価格スマートフォンGalaxy A15にリジッドOLEDを搭載する計画であると伝えられています。Samsung ElectronicsがGalaxy A15にリジッドOLEDを採用すると、Galaxy A1シリーズの中で最初のOLEDモデルとなります。今年発売された前モデルのGalaxy A14はLCDを搭載していました。

 

リジッドOLEDは、Samsung ElectronicsのGalaxy Aシリーズなどの中低価格スマートフォンに使用され、ポリイミド(PI)基板を使用するフレキシブルOLEDは、Galaxy SシリーズやAppleのiPhoneなどのハイエンドスマートフォンに主に使用されています。最近、中国のパネルメーカーがフレキシブルOLEDを低価格で提供するため、スマートフォンのリジッドOLEDの需要が減少しています。

 

Samsung Electronicsは、今年、Galaxy A2シリーズの中で初めてGalaxy A24にリジッドOLEDを採用しました。前のモデルのGalaxy A23はLCDを搭載していました。最初はGalaxy A24もLCDモデルとして計画されていましたが、リジッドOLEDが採用されることに変更がありました。

 

Galaxy A15向けのリジッドOLEDは、Samsung Displayが早ければ第4四半期から生産を開始する見込みです。Samsung ElectronicsのGalaxy A15の生産計画はかなり多いため、Samsung DisplayのA2リジッドOLEDラインの稼働率向上に役立つでしょう。

 

A2リジッドOLEDラインでは、中低価格スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどに適用できるOLEDを製造しています。Samsung Electronicsの中低価格スマートフォンおよび中国のスマートフォンには、A2ラインで製造されたリジッドOLEDが適用されています。ただし、最近、スマートフォンの業績の低迷や中国のパネルメーカーによるフレキシブルOLEDの低価格競争により、A2ラインの稼働率が低下しています。A2ラインは早期に償却されたため、LCDほどではありませんが、低価格でOLEDを生産できると予想されています。

 

Samsung Electronicsの来年のスマートフォン出荷目標は現在2億5,000万台と推定されています。スマートフォン市場の見通しは依然として不確かであり、Samsung Electronicsは来年のGalaxy Sシリーズやフォルダブルフォンなどのフラッグシップ製品の出荷目標を調整中であると報じられています。

 

今年、Samsung Electronicsのスマートフォンの出荷台数は2億2,000万から2億3,000万台の見込みです。2019年前の新型コロナウイルス前は14億台だった全世界のスマートフォン出荷台数は、最近では12億台に減少し、今後、年間14億台に回復するには何年もかかると多くの市場調査機関が予測しています。スマートフォンの新製品出荷数が減少しているスペースは、リファービッシュ(Refurbished)フォンに取って代わられています。景気後退の中で、世界のリファビッシュフォン市場規模は年間2億台に成長しました。