サムスンディスプレイのリジッドOLED製造ラインの稼働率が回復


2018.06.04 ET News

 

サムスンディスプレイが京城(リジッド)有機EL(OLED)を製造する第4世代A1ラインの稼動率を上げている。第1四半期で稼働を中断して、研究開発(R&D)の切り替えなどを検討したが、最近は稼働率が約70%台まで回復し活発に製品を生産している。

 

4日、業界によると、サムスンディスプレイの第4世代リジッドOLEDファブのA1稼働率が先月、約70%台に上昇した。去る3月の稼働率が一桁にとどまるほど操作が停止したが、約2ヶ月で急速に稼働率を回復している。 サムスンディスプレイはA1で計つのラインを運用しており、生産能力は月5万5000枚規模と推定される。現在は月1万5000枚規模の1つのラインだけを研究開発用途に転換し、残りは従来通りの製品を生産している。 サムスンディスプレイは、2月と3月にかけて稼働率が10%前後にとどまるほどリジッドOLEDパネル事業で困難を経験した。昨年末、中国のスマートフォンの販売が減少して生産量が急激に減ったからである。 

 

A1だけでなく、リジッドとフレキシブルOLEDを製造するA2ファブも稼働率が50〜60%にとどまった。中国でリジッドOLED注文量が急に減っので生産効率が低いA1から稼働率を下げた。 稼働率が一桁まで落ちてA1ファブ運用を完全に中止するという観測まで出てきた。サムスンディスプレイも研究開発用の切り替えなどの工場稼働率を高めることができるいくつかの方策を検討した。 

 

しかし、最近はA1だけでなくA2ファブの稼働率も最近急速に回復したことが把握された。第1四半期の50%台にとどまっA2稼働率は5月に入って約80%近く上昇した。前年同期に95%に達したことに比べれば、まだ完全に回復していないが、サムスン電子のギャラクシーJシリーズをはじめ、中国のスマートフォン新製品の発売に後押しされ、今後に稼働率がさらに高めることができる。

 

サムスンディスプレイのリジッドOLEDファブ稼働率が急速に回復したのは、中国のスマートフォンメーカーが最近に相次いで新製品を発売した影響が大きい。Huawei社「メイトRS」と「P20プロ」、Xiaomi「Mi 8」シリーズ、Oppo「R15」、vivo「X21」と「X21 UD」などが相次いで発表された後、市場に供給され始めたので、稼働率に影響を与えた。 サムスンディスプレイの関係者は、「A1内の1つのラインだけを研究開発用途に転換し、残りは既存の用途のままリジッドOLEDを製造している」とし「中国市場の需要が再び拡大した影響が大きい」と説明した。