サムスンディスプレイ8.5G LCDラインの売却延期


2020/11/4 UBIリサーチ

 

サムスン電子のLCD事業部とサムスンSDIの分社したOLEDの専門企業であるサムスンモバイルディスプレイが合併して誕生した企業が今のサムスンディスプレイである。2012年に誕生した、サムスンディスプレイの合併初期の売上高はLCDがメインであった。しかし、今OLEDが全体の売上高の80%を占めており、LCD事業は赤字状態になっている。

 

サムスンディスプレイのLCD事業の赤字の最大の理由は、最大顧客であるサムスン電子のVD事業部がSDCで生産するパネルより中国や他の国のパネルを最も買うからである。

 

BOEとCSOTの10.5世代LCD投資によって規模の競争力を喪失したサムスンディスプレイは7世代LCDラインと第8世代LCDラインをすべて売却することを決定した。すでにL7とL8-1の装置を売却し、Suzhouの工場はCSOTに丸ごと売却した。残りの部分はL8-2のLCDラインであり、今年の年末までにここの装置もすべて売却して、LCDでは完全に手を放す計画た。LCD装備を売却した工場では、すべてOLED生産設備が入る予定である。

 

L7-1はすでにOLED生産のためのA4ラインが入っていて、今回に整理されたL7-2にも今後OLED技術と市場の状況に応じて6世代OLED設備が入ると予想される。

 

今年上半期に空になったL8-1工場は8.5G QD-OLED生産ラインが設置されている。 2019年の年末に、サムスンディスプレイはLCDの代わりにQD-OLEDでTV用パネル事業を継続することを決定し、今年第1四半期から装置発注した。上半期に発注されたQD-OLEDラインキャパは30Kに過ぎず、L8-2工場のLCD装備をすべて売却した後、90Kまで装置を増やす計画であった。

 

LCD装置が年末までに売却されると、機器移設に3ヶ月、クリーンルーム安定に3ヶ月程度かかると仮定すると、追加のQD-OLED装置の搬入は来年下半期から可能になる。したがって、来年第2四半期にQD-OLED ph2装置発注が予想されていた。サムスンは2022年までに次世代大型ディスプレイ事業に13.1兆ウォンを投資することに言及したので、2021年と2022年にそれぞれQD-OLED装置が発注すると予想された。 2021年第1四半期から生産を計画したのでph2の発注時点では第2四半期が最も適切なタイミングである。