サムスンディスプレイ、次世代のフレキシブル有機ELパネルを成功に導く課題


2017年3月10日 UBIリサーチ

 

第3回OLED KOREA CONFERENCEで、サムスンディスプレイのTaewoong Kim首席研究員は、「Flexible Display:Application&Technical issue」をテーマにkey noteでの発表をした。

 

Kim首席研究員は、「Technical BreakthroughとNew Application、Strategic Partnership」が3つの要素がフレキシブル有機ELの商用化を成功に導く鍵となるだろうと強調した。

 

首席研究員は、フレキシブル有機ELパネルの成功のための4つの技術課題は、表面のカバーウインドウの耐久性の向上のための有機-無機材料の表面コーティングの開発、抵抗が低くフレキシブルな電極材料をタッチパネルに採用すること、封止工程での層数の減少とフレキシブル性能の確保、TFTには低いストレス構造を有してフレキシブルで耐久性がある材料が求められていることを言及した。

フレキシブル有機ELパネルの適応のアプリケーションは、生活向け、健康向け、車載向け、壁掛けテレビ、IoT、signage / PID、教育向けへの領域拡大が必要であると発表した。フレキシブルAMOLEDの強みは、デザインの自由度であり、靴、時計、眼鏡など、さまざまな分野に適用することができる。また、ローラーブは、小さなサイズの携帯性があり、広い画面を実現できる最適のディスプレイとした。また、車載も過酷な環境での寿命の問題などまだ道のりは遠いが、AMOLEDの様々なアプリケーションを生み出すことが可能であると強調した。

 

最後に首席研究員は、パネル、材料、製造装置分野で、産学研などの情報交換、協力、将来展望を通じたwin-win 戦略が必要なことを言及して発表を終えた。

 

UBIリサーチで発刊し、分析工房が販売している「Key Issue and The Market Analysis for Foldable OLED – Flexible OLED Annual Report」によると、サムスン電子がフレキシブル有機ELパネル活用によるデザインの差別化を行い、スマートフォン市場で成功し、他のいくつかのセットメーカーでもプレミアムスマートフォン市場での競争力を備えるために、フレキシブル有機ELを積極的に適用すると予想した。これにより、2020年のフレキシブル AMOLED パネル(スマートウオッチ用を含む)が約10億台の規模に成長すると予測した。