2019.12.25 ET News
サムスンディスプレイが量産を確定した次世代8世代基板での量子ドット(QD)ディスプレイの設備投資が事実上、2020年まで送れる見通しだ。定期人事と組織改編が続いて遅れ、設備投資も遅れるしかない状況である。
25日、業界によると、サムスンディスプレイは、当初は第8世代QDディスプレイの生産設備を整えるための正式発注(PO)を今月中旬に開始予定だったが、年を超えるものと見られる。
最大の理由は、サムスングループの人事と組織改編が続い遅れているためとみられる。業界では、新年1月にでも発表が可能であると見ている。
設備投資を控えたサムスンディスプレイの歩みはかなり慎重だ。通常、正式設備発注前に購入意向(LOI)を伝達し、主要な製造装置の企業が納期に合わせて製品を事前に準備することができるようにする慣行がある。
一方、今回の投資は、LOIはなくて購買担当者が口頭で投資実行するかどうかだけを通知し、パートナーが正式発注予定を待っている。
ある関係者は「正式発注をするいう回答だけ戻ってくるだけで、具体日程や規模などの重要な投資内容が確定されたことがない」とし「年内の投資執行を開始すると予想したが、事実上は来年に移る雰囲気だ」と伝えた。
別の関係者は、「前工程の重要な蒸着装置のサプライヤであるキヤノントッキでもLOIを受け取れないなどの話が聞こえるほどの投資予定が不透明で、投資の動きも保守的なようだ」とし「サムスングループの対応を待つしかない状況だ」と述べた。
サムスンディスプレイは、第8世代液晶(LCD)を生産していたL8ラインの一部を改造してQDディスプレイを試験生産できる月3万枚規模のラインを設置する。来年第1四半期までの設備発注を終えラインを構成すると、実際の試験生産は2021年上半期から可能の見込みだ。
業界では、今回、サムスンディスプレイがL8-1-1ラインからQDディスプレイを試験生産し技術と生産の安定性を引き上げると、以降にL8-1-2、L8-2-1ラインを追加転換し、生産量を増やしていくと予想してている。
ある関係者は「サムスンディスプレイがA3投資当時かなり攻撃的で迅速に執行したが、今回のQDディスプレイはかなり保守的で用心深い」とし「今回の生産ラインの投資が事実上の試験生産の性格なので、ここでどのような結果を収めるかに応じて、今後の投資の進捗が異なるものとみられる」と述べた。