サムスンはフォーダブルフォンの保護フィルム・ヒンジの欠陥を改善を示唆


2019.06.13  ET News

 

サムスン電子は、フォルダブルスマートフォン「ギャラクシーフォールド」の問題を改善し、発売の可能性が高まった。一方、フォルダブルフォン市場で、サムスンとの競争を準備していたHuaweiは、米中貿易紛争の余波で発売が延期される可能性がある。

 

13日、ソウルで開かれた第2回電子新聞テックウィークで「フォルダブルは、将来のディスプレイ」というテーマで発表に出たイジェヒョクDSCC理事は、サムスン電子がフォルダブルフォン「ギャラクシーフォールド」を近いうちにリリースすると述べた。

 

理事は、サムスン電子がディスプレイ最上面の保護フィルムとヒンジで発生した問題点を改善したと発表した。

交換可能なフィルムの欠陥部分 <写真= CNET>

 

「チェンジャブルウィンドウ」とも呼ばれるこのフィルムは、サムスン電子がギャラクシーフォールド発売延期に最も大きな影響を及ぼした部品である。製品レビューの過程で指摘され、これが剥がすことができるので、ディスプレイ破損につながった。このフィルムは、フレキシブルディスプレイでカバーウィンドウの役割をする透明PI(ポリイミド)の上に貼り付けられていた。

 

当初は、透明PIで有機EL(OLED)パネルを保護するカバーウインドウの役割をさせようとしたが、透明PIだけで画面の保護が不十分だと判断してフィルムをもう一つ貼り付けた。アフターサービス(A / S)が可能なように設計され、チェンジャブルフィルムという名前がついた。

 

イジェヒョク理事は「議論の後で、フォルダブルポンの内側に折り入れて問題発生を防止した」と説明した。

 

サムスンはヒンジ部分にほこりが入る問題にも対策したことが分かった。ヒンジは、機器が折る曲がる部分である。画面が折られたときの圧力が均一になるようにする役割があるので、フォルダブルディスプレイで非常に重要な部分を占めている。

 

ギャラクシーフォールドのヒンジの隙間<写真= iFixit>

 

ギャラクシーフォールドヒンジの下の部分に7㎜ほどのスペースができて異物が入ってパフォーマンスの低下を引き起こす可能性があるとの指摘があった。

 

イジェヒョク理事は「ディスプレイとヒンジの間に新たな幕をもう一つ入れ欠点を補完する」と説明した。

 

イジェヒョク理事は短所を改善したギャラクシーは、7月に再び消費者に公開されるだろうと予測した。

 

一方、Huaweiもサムスン電子とほぼ同じ時期にフォルダブルフォンのメイトXを発表し、サムスン電子とフォルダブルフォン市場で競争すると予告したが、米中貿易紛争の影響で発売時期が延期されることが分かった。具体的にはフォルダブルディスプレイで接着剤の役割をするOCA(光学用透明粘着フィルム)の供給に支障が発生したという指摘だ。

 

この理事は「米中貿易紛争で、ディスプレイを供給するBOEに、OCAの供給先を米国の3Mから別の企業に変えてくれないかと要求したと聞いている」とし「3M側でもとても堪え難い状況」と述べた。彼はこのため「メイトXが下半期に発売される予定だったが、今後の状況をさらに見守らなければならと考えている」と付け加えた。

 

イジェヒョク理事は、フォルダブルフォン技術を実装するための新しい概念の偏光板、カバーガラスとカバーフィルム、OCA、タッチ駆動チップが必要だと説明した。

 

彼は、「既存のOLEDディスプレイよりも3分の1ほどの薄いディスプレイが必要であり、新しいアプリケーションを実装することができるソフトウェアの開発が必要だ」と強調した。また、「フォルダブルディスプレイの価格も下げてゆき、3年以内には、1000ドルのフォルダブルフォンも購入することができるものと思われる」とし「今年は100万台、来年には600万台規模に市場が拡大するものと期待される」と説明した。