2019.08.28 ET News
28日、関連業界によると、サムスンの次世代OLED有機材料のセットである、いわゆる「M10」の構成を表わした中で、国産製品が多数採用されたことがわかった。サムスンディスプレイは、今年末からM10を活用したOLEDパネルを量産する予定である。
まずM10レッドドーパントは、「UDC」、レッドホストは「ダウケミカル」、レッドプライムは「DSネオルックス」がそれぞれ供給を務めることが分かった。グリーンドーパントは、「UDC」、グリーン、ホストとグリーンプライムは、それぞれ「サムスンSDI」と「DSネオルックス」が有力である。ブルードーパントとブルーホストは、「SFC」、ブループライムは「サムスン横浜R&Dセンター(SYRI)」がそれぞれ指名を受けたことが分かった。
OLEDは、赤・緑・青の光を出す自発光材料を介して映像を表現する。自発光材料がOLEDパネルの性能と寿命を左右する核心である。ドーパントとホストは、発光層からの実際の光を出す材料かけプライムはドーパント・ホストの発光効率を高める役割をする。
M10は前作(M9)に比べて、国内企業の素材が躍進した。M9でグリーンのホストを、新日本製鉄化学が供給したが、M10でサムスンSDIが進入した。グリーンプライムもDSネオルックスが新たに引き受けた。DSネオルックスはレッドプライムとグリーンプライム供給会社に名前を一緒に上げて目を引いた。
SYRIも関心ある。SYRIは東京に位置し、半導体、ディスプレイ、スマートフォンなどに使用される部品・材料を開発するサムスン電子傘下の研究所である。SYRIは生産設備がない相手先ブランドによる生産(OEM)方式などでブループライムを生産・供給が予想される。日本の保土ヶ谷化学、サムスンディスプレイ合弁会社であるSFCがSYRIのブループライムメーカーとして見られる。
M10に関心が集まる理由は、サムスンディスプレイ、サムスン電子、さらにアップルの次世代製品と関連が深いからである。サムスンディスプレイは、1〜2年ごとにM8、M9のような材料のセットを作成し、新型OLEDパネルを作って、これをサムスン電子の戦略スマートフォンに供給してき。M8材料で作られたOLEDは、ギャラクシーS8とギャラクシーノート8、ギャラクシーS9などに搭載された。M9はギャラクシーS10、ノート10に使われた。
M10は、来年上半期に発売予定のサムスン電子のギャラクシーS11に適用される計画である。S11用OLEDパネルは、今年末に量産が予定されてこれに先立ち素材が選ばれた。
特にM10は、サムスンのスマートフォンだけでなく、2020年のiPhoneにも入る可能性があり、注目される。
アップルはこれまで、サムスンや他の素材の構成にこだわった。「LT(Long Time)1 '' LT2」と呼ばれるアップルだけの素材セットを使用した。アップルは、これらの素材をもとに、サムスンディスプレイでOLEDパネルを供給された。ライバルであるサムスンのスマートフォンとの差別化のためだ。
しかし、Appleは、今年の秋に発売予定のiPhoneのからサムスン電子と同じ素材を使用していることがわかった。ギャラクシーS10、ギャラクシーノート10に適用されたM9は、iPhone 11(仮称)OLEDも入るだろう。
アップルが戦略を変更した背景は、確認されなかった。しかし、iPhoneの販売不振、サムスンディスプレイに別々のOLED材料とパネルの開発を要請することがなかったか、OLED材料の性能が一定レベル以上に改善され、別途設定が必要としていない点などが背景に推測される。
一方、サムスンディスプレイ、DSネオルックスなど、関連企業は「新素材の開発や供給に関する詳細については、確認して与えることができない」と述べた。