2018.11.29 ET News
スマートフォンの画面の隅を曲がった形で実装されたサムスンのディスプレイエッジパネル技術が海外に流出したことが明らかになった。韓国のディスプレイ業界を脅かす中国企業に移った。この技術は、産業技術保護法で国家の重要な技術である。水原地方検察庁人権・先端犯罪専担部(部長検事ギムウクジュン)は、産業技術保護と流出防止に関する法律違反などの疑いでトップテック代表A氏など3人を拘束起訴し、8人を在宅起訴したと29日明らかにした。
検察によると、A氏などは、今年4月、サムスンから受注したフレキシブルOLEDエッジパネル3Dラミネート関連設備仕様書とパネル図面などの産業技術、営業秘密資料を自分たちが設立したB会社に流出した後、一部を中国企業に渡した容疑を受けている。去る5月から3ヶ月余りの間、サムスンから受領した図面等や3Dラミネート設備24台をCメーカーで製作した後、中国企業に16台を輸出して、さらに8台を輸出しようとした疑いもある。
トップテックは、サムスンディスプレイに3Dラミネート装置を大量に納品し、急速に成長した。ディスプレイ物流機器を取引するパートナーとして長い間取引関係を維持した。サムスンディスプレイが3Dラミネーション技術を開発した後、これを製作するメーカーとしてトップテックが成長し、重要な協力会社に浮上した。装置を独占納入し、2016年の売上高3926億ウォンで、2017年では1兆1384億ウォンとなり、一気に成長した。3Dラミネート技術は、サムスンディスプレイが約6年の間に1500億ウォンを投入し、開発した。スマートフォンの片面が曲がっ「エッジディスプレイ」を実現した重要な技術である。サムスンディスプレイはエッジディスプレイ技術を発展させて、スマートフォンの4つの面がすべてが曲がったディスプレイまでも作った。
エッジディスプレイは、左右、上下の部分の曲がった角度が異なる実装技術難度が非常に高い。後工程での3Dラミネート技術難度が高く、初期歩留まり確保に困難を経験した。検察はこの技術が産業技術保護法の重要な技術であり、最先端の技術に該当すると見た。
検察によると、サムスンディスプレイとトップテックは秘密保持契約を結んで装置を開発した。秘密保持契約が締結された装置は、その契約が満了しなければ、他の企業に販売することができない。通常のディスプレイメーカは、重要装置の開発後の3年から5年の間に競合他社に販売することができないようにする契約を結ぶ。その契約が満了しても同一仕様の機器を競合パネルメーカに販売しない。
水原地方検察庁は、「サムスンのディスプレイに納品したのと同じ設備を中国に輸出すると、技術が流出されることを知りながら、目先の利益のために、装置の輸出を強行した」とし「捜査に備え、匿名フォンと個人的なメールを使用するなど、組織で計画的に犯行を犯した」と述べた。
この日にトップテック会長は公式声明を出して「中国に輸出した装置は、当社の技術で製作しており、サムスンディスプレイ産業技術ではないし、営業秘密資料を中国取引先に提供したことがない」と述べた。
検察はA氏などの犯罪収益金全額を返還する方針だと付け加えた。しかし、相当の技術資料や機器が渡ったと把握されただけ国内ディスプレイ業界への脅威要因として作用するかどうか懸念される。サムスンディスプレイ側は「今すぐにトップテックとの協力関係に変化はない」とし「既存の使用している物流機器と3Dラミネート機器のメンテナンス業務はそのまま維持している」と述べた。