サムスンの806ppi AMOLEDパネルは、VRとスマートフォンのシナジー効果


2016年6月9日 UBIリサーチ ガンヒョンジュ/ jjoo@olednet.com

 

サムスンディスプレイが最近公開した5.5インチ806ppiのAMOLEDパネルは、サムスン電子の今後のバーチャルリアリティ(VR)やスマートフォン事業に同時にシナジーを出すと同時に、グローバルVR市場の拡大に寄与するものと思われる。

 

サムスンディスプレイは、5月22日から27日までサンフランシスコで開催された「SID 2016」で806ppiの解像度の5.5インチAMOLEDを公開した。4K UHD級のこのディスプレイは5インチ台のAMOLEDの中で、業界最高の解像度である。

 

AMOLEDはLCDに比べて応答速度が1000倍の高速で、コントラスト比も優れており、より優れた画質を実現することができ、ブルーライトが少なく、目の健康に良いという点など、様々なメリットがあり、VR用ディスプレイの大勢となっている。

 

同じ解像度でもスマートフォンやVR機器は、視覚的な効果が違う。例えばギャラクシーS7に適用される577ppiのQHD解像度は、スマートフォンではかなり鮮明な画質を実現することができる。しかし、VRのように目の前で画面を見る場合は、ドットが見える「階段現象」が生じる。

 

VRで階段現象がほとんどない鮮明な画質を実現するためには、少なくとも1500ppi以上はなければならないというのが専門家たちの説明だ。しかし、現在のVR用AMOLEDは、500代後半ppiまで製品化されている。

 

このうち、サムスンディスプレイが初めて800ppiを超えるAMOLEDを展示したのは注目に値することである。この程度の解像度であれば、完全ではなくても、VRで階段現象をある程度改善してくれることができるからである。  

 

また、このAMOLEDは、現在販売されているサムスンのギャラクシーS7と輝度が同等である。生産歩留まりの改善などを勘案すると、このディスプレイは2017年に発売が予想されるギャラクシーS8(仮称)に搭載されることができる見込みである。スマートフォンを差込む方式のVR機器の場合、スマートフォンの解像度がすぐにVRの画質と直結している。

 

サムスンが開発した806ppiの5.5インチAMOLEDはUHDスマートフォン製作を可能にすると同時に、一段階アップグレードされた画質のVR登場を可能にするということだ。

 

UBIリサーチの関係者は、「一部では超高解像度スマートフォンのような小さな画面で大きな無駄という観点もあるが、スマートフォンがVRと連動されることだけでも、4K UHD 5.5インチAMOLEDは十分に意味がある」とし、「サムスンがSID 2016で披露した806ppi AMOLEDは、そのスマートフォンとVR事業に同時にシナジーを与えるだけでなく、グローバルなVR市場をより活性化するために貢献する。」と見通した。