サムスンがスマホのディスプレイ向けの指紋センサーを決定... 超音波はQualcomm、光学式はEgis Technology


2018.11.22 ET News

 

サムスン電子の次期スマートフォンに入る、「ディスプレイ指紋センサー」のサプライチェーンが最終の輪郭を現わした。ギャラクシーSシリーズにはクアルコムの超音波センサーが早期に選ばれたのに続いて、ギャラクシーAシリーズには、台湾のイージステクノロジーの光学式センサーが選定された。指紋センサーは、スマートフォンの画面上で指紋を認識して、ユーザー本人かどうかを判別することができる技術である。フルスクリーンのスマートフォンの実装に必須と評価され、サムスン電子が新たに導入を進めている。 

 

22日、業界によると、サムスン電子は、来年に発売予定のギャラクシーAシリーズに、イージステクノロジーのディスプレイ指紋センサーを導入する。サムスンは、中国のGoodixとイージステクノロジー(Egis Technology)を候補に置いて終盤まで検討を重ねてから、イージステクノロジーを最終指名した。複数の業界関係者は、「Goodixとイージステクノロジーが競合を行ったが、イージスが破格的な条件を提示し、契約を獲得した」と伝えた。 イージステクノロジーは指紋センサーの専門メーカーである。A5・C7・ON7のようなサムスン電子の中・低価格スマートフォンにも指紋センサーを供給できる、今年はサムスンのフラッグシップモデルであるギャラクシーS9へもセンサーを納品した。既存のメインサプライヤーだった米国シナプティクスも、イージステクノロジーに変わる傾向が見られた。イージステクノロジーは、既存のボタンの形状の指紋センサーに続いて、ディスプレイ指紋センサーまで供給を実現させる成果を収めたと評価される。 

 

ディスプレイ指紋センサーは、従来の指紋認識とは全く異なる技術である。従来は、スマートフォンの下部や背面に別のボタンを使用して指紋認識が行われた。しかし、ディスプレイ指紋センサーは、ディスプレイの背面にセンサーが配置されて表面に現れない。ディスプレイ背面のセンサーが表示前面、すなわち画面上に触れた指紋を認識する。ディスプレイを突き抜けて、指紋の形状を把握しなければならないので、かなりのセンシング能力が要求されるが、イージステクノロジーは、光学方式のセンサを自社開発し、ディスプレイ指紋センサーを実現したことが分かった。 サムスンがギャラクシーAシリーズにイージステクノロジーのセンサーを導入することに決定し、現在はサムスンでディスプレイ指紋センサーのサプライチェーンは、完成された姿になった。 

 

以前にサムスンはギャラクシーS10の上位2つのモデルの米国クアルコム(Qualcomm)の超音波方式のディスプレイ指紋センサーを搭載することで確定したことがある。これにより、新型ギャラクシーSシリーズのディスプレイ指紋センサーは、クアルコムが、次期ギャラクシーAのディスプレイ指紋センサーは、イージステクノルロジーがそれぞれ納めることになった。 

 

センサーをスマートフォンに装着するためにモジュールにする工程が必要である。このモジュール化の作業は、クアルコムのセンサの場合、中国のスマートフォンの部品メーカーであるオーフィルムが、イージステックセンサーモジュールは、韓国内のエムシーネックス、パトゥロンなどが務めることが分かった。 

 

技術方式別のディスプレイ指紋比較(資料:KTB投資証券)
技術方式別のディスプレイ指紋比較(資料:KTB投資証券)