サムスン、米のAR開発企業のDigiLensに追加投資


2021.11.05 herald

 

サムスン電子が増強現実(AR)・拡張現実(XR)の技術専門企業である米国デジレンズ(DigiLens)に対する追加投資を行った。4次産業と5G時代での重要分野の「技術リーダーシップ」の確保を加速していると考えられる。

 

5日、業界によると、サムスン電子はサムスン電気をはじめ、三菱ケミカルホールディングスの戦略投資部門、米国のユニバーサルディスプレイ・ドルビーなどとともに、デジレンズに対して約5000万ドル(約600億ウォン)規模の投資を確定した。サムスン電子がメイン投資家として参加し、個々の企業の投資金額は公開されていない。サムスン電子は2019年にもこの企業への投資を行っている。

 

シリコンバレーに本社を置くデジレンズは、イギリスのVR分野で20年以上の研究キャリアを保有したジョナサン・ワルダーン博士が設立した。2003年「SBGラップ」という名前で出発し、去る2015年デジレンズに社名が変わった。

 

デジレンズは米国のARベースのホログラム・ディスプレイ企業の中でのリーダーとして知られており、企業価値は約5億ドル(約6000億ウォン)と評価される。最近ではAR機能を組み合わせたスマートメガネなどの開発を加速している。

 

クリス・ピケット・デジレンズ最高経営者(CEO)は「重要な段階でサムスン電子と協力することができて嬉しい」とし「(今回の投資誘致を通じて)AR・XR装置に不可欠な重要光学技術に対する開発競争でリーダーとなることに大きな助けになるだろう」と説明した。

 

現在、アップル・グーグル・フェイスブックなど米国を代表する主要企業もAR分野の企業買収に積極的に乗り出している。アップルは仮想現実コンテンツ制作会社である「ネクストVR」を買収したことがあり、Facebookはコンピュータビジョンのスタートアップの「スケープテクノロジー」と仮想現実(VR)専門ゲーム会社「サンザルゲームズ」を、グーグルもカナダARグラスメーカーである「ノース(North)」をそれぞれ買収した。

 

今回のデジレンズとコラボレーションをもとに、サムスン電子だけの差別化された「ARメガネ」が登場するかどうかも注目される。業界によると、Appleは来年下半期にAR・VRヘッドセットを生産する予定だ。また、AR機器にディスプレイの代わりにマイクロプロジェクターで網膜に直接投影する方法を研究中であると伝えられた。

 

市場調査会社PWCは、グローバルVR・AR関連市場が来る2030年まで毎年30%成長すると予想した。2021年の市場規模は1485億ドル(約147兆ウォン)と見込まれた。