2019.02.27 ET News
サムスンディスプレイがアップルにフォルダブルディスプレイを供給する案を推進する。契約が成立すると、関連する産業界に大きな波紋を巻き起こすものと予想される。サムスンはグーグルも接触している。
27日、業界によると、サムスンディスプレイはフォルダブルディスプレイセットを作成し、Appleに伝えたという。スマートフォンのように、実際の駆動するこのセットには、7.2インチサイズのフォルダブルパネルが適用された。7.2インチは、サムスン電子のフォルダブルフォン「ギャラクシーフォールド」より0.1インチ小さいサイズだ。
サムスンディスプレイは、このような駆動セットを、Googleにも伝えた。Googleは、スマートデバイスの運用システム(OS)アンドロイド開発会社だ。GoogleはOSだけでなく、「ピクセル」のブランドで、スマートフォンやタブレットなどのハードウェア(HW)を出している。
サムスンがアップルとグーグルに接触したのは、今後にフォルダブルディスプレイを供給する目的である。潜在的な顧客対象に新しい部品を披露し、今後の契約を取ろうとしている。 サムスンのフォルダブルディスプレイ事情をよく知っている業界関係者は、「フォルダブルディスプレイ事業を本格的に拡大して顧客を発掘するための段階で、サムスンディスプレイがAppleとGoogleのフォルダブル駆動セットを供給したと聞いている」と伝えた。 サムスンがフォルダブルディスプレイの供給を打診したのは初めてではない。サムスンディスプレイはHuawei、Oppoのような中国のスマートフォンメーカーにも接触したことが分かった。しかし、AppleとGoogleは、市場への影響が異なる。AppleはiPhone・アップルウォッチなどを相次いで成功させ、世界のスマートデバイス市場をリードしており、GoogleもAndroid陣営の代表メーカだ。
もし両社がフォルダブルディスプレイをベースにしたHWおよびソフトウェア(SW)の開発に乗り出した場合、開花の段階に進入した世界のフォルダブル関連産業が成長するきっかけになることができる。
サムスンディスプレイがグループレベルでの戦略製品であるフォルダブルディスプレイをAppleとGoogleなどに積極的供給しようとするのも、このような戦略と解釈される。
サムスンはこれまでは、コア技術の製品は内部で優先使用し、一定の時間が経った後、海外メーカーに供給するための戦略を展開した。 代表的な例はワイオクタだ。タッチ一体型フレキシブル有機EL(OLED)を意味する、このYオクタは、2年の間にはサムスン電子のほかのサードパーティに供給していないのが、内部「ルール」だった。 ワイオクタの曲がったエッジディスプレイを実装すれば、ディスプレイの重量は軽く、単価は下げられて、サムスン電子のスマートフォンを差別化することが重要であった。 しかし、フォルダブルディスプレイは、このような差を大きく置かない意図がうかがえる。独占使用では、フォルダブル市場を拡大するのには時間がかかるので、多数のプレイヤーを引き入れて、全体のパイを育てることに重きを置いたものと解釈される。
AppleとGoogleがサムスンのフォルダブルディスプレイを最終採用するかは未知数だ。しかし、全世界のスマートフォン市場は飽和状態に置かれている。過去10年の間に勢いに乗っていたAppleのiPhoneも販売量が減っている。新しい突破口と市場開拓はアップル、グーグル、すべて共通の課題なので、サムスンディスプレイとの協力が成功するか成り行きが注目される。 業界によると、サムスンディスプレイのフォルダブルディスプレイの生産能力は、現在の月20万台、年間では240万台水準である。同社は、今後の需要拡大を考慮して、年間1000万台レベルまで生産能力を拡大する案を検討していることが分かった。