2018.11.19 ET News
サムスン電子の次期戦略スマートフォン「ギャラクシーS10」(仮称)に入る有機EL(OLED)材料が決定された。韓国外メーカ比率が相変わらず高い中で、韓国ではDSネオルックスとサムスンSDIが供給会社に名前を上げて注目される。
19日、業界によると、サムスンは「ギャラクシーS10」に入る次世代OLED材料の組み合わせである「M9」の構成を確定した。
OLEDパネルメーカーは、必要光を効率高く発光させるために最適な有機物の組み合わせを決定する。このように見つかった組み合わせを、業界では「M7」「M8」「LT2」などと呼ぶ。Mは主にサムスン電子のフラッグシップスマートフォンに適用されるOLED材料セットにつく名前である。LTは通常、アップル向けを呼ぶ。
サムスン電子はギャラクシーS10にM9で構成されたOLEDパネルを適用する計画だ。OLED材料の中のホストは、ダウケミカル(レッド)、新日鉄住金化学(グリーン)、サムスンSDI(グリーン)、SFC(ブルー)が供給を行うことが分かった。ホストは、発光層に属して、実際の光を出す素材だ。
前作であるM8ではレッドホストはDSネオルックスが供給した。しかし、今回ダウケミカルが供給権を獲得した。ブルーホストも出光興産からSFCに変わった。SFCは、保土ヶ谷化学が株式52%、サムスンディスプレイが持分34%を保有している企業である。出光興産は、ブルー材料の特許を保有している。グリーンホストに新日本とサムスンSDIが名を連らねたことが注目される。単一企業が供給を引き受けた過去の事例とは異なり、二社に二元化されたからである。新日本が先に供給を開始し、サムスンSDIが年内の承認を受けて供給を開始することが分かった。
発光効率を向上させるプライム材料(電子ブロック層の材料)はDSネオルックス(レッド)、メルク(グリーン)、出光興産(ブルー)が指名された。DSネオルックスはM8レッドプライムに続きM9もレッドプライムを供給することになった。メルクもグリーンプライムを連続して獲得した。ブループライムはSFCから出光興産に変わった。両社は、ブルーホストで立場を変えて一進一退となった。
サムスンの今回のM9構成はOLED材料の分野で巨大グローバル企業の強さと、韓国企業の国産化の努力の必要性を示してくれる。ドーパントまで含まれて、10以上の主要な材料のうち、韓国企業が製造を務めるのは2つの材料だけである。
ギャラクシーSシリーズは、年間3000万台以上販売されてサムスンのスマートフォンの代表モデルである。来年上半期に出てくるS10は、ディスプレイサイズが異なる3機種を準備している。一般型モデルが5.8インチ(フラットタイプ)であり、上位2つのモデルがそれぞれ5.8インチ(エッジタイプ)、6.2インチである。最近にS10に入るパネルの生産を開始したことが分かった。