2018.03.22 ET News
工場を増設した部品業界で生産量の減少で業績不振の懸念
アップルが秋に発売予定の次期有機EL(OLED)パネルを搭載した、iPhone 2種を今年は,5500万台前後で生産する計画であることがわかった。前作のiPhoneのX生産目標の1億台に比べ規模が半分近く落ちた。その代わりに、液晶(LCD)の割合を高める。iPhoneのXの販売が低調であったので、OLEDのiPhone事業戦略を大幅に修正したものと解釈される。iPhone向けのOLED部品業界に影響を及ぼすことが懸念される。
22日、アップルに精通した複数の業界関係者によると、アップルは2018年のOLED搭載のiPhone 2種を発売する計画だが、前モデルのiPhoneのXよりも生産規模を低く計画したことが分かった。
これらの関係者は、「iPhoneのX販売不振がアップルの事業戦略に影響を及ぼした」とし、「今年のOLED新規モデル2種を発売での、全体の生産量は5,000万〜5,500万台に過ぎないとアップル側から聞いた」と述べた。
これは、iPhone Xの生産計画の半分の量である。アップルは昨年初めて、iPhoneにOLEDを導入することに決定しながら、1億台以上をOLEDにする予定だった。サムスンディスプレイなどの関連企業は、アップルのこのような計画に合わせて工場を増設した。
ところが、発売以来、iPhone Xの販売は予想外の不振となり、アップルは急遽減産に踏み切った。今年初めに第1四半期の発注量を当初計画の半分以上減らした。
業界によると、アップルは、1億台以上を計画したiPhoneのXの目標値を1月と2月にそれぞれ9,000万台と7,500万台に下方修正して、9月で販売終了する決定をした。
iPhoneXの減産は電子部品業界を直撃した。アップルに単独でOLEDを供給しているサムスンディスプレイは注文の減少で稼働率が急減した。メーカーの稼働率の低下は、業績悪化を意味する。OLEDだけでなく、プリント回路基板(RFPCB)、OLED材料などの部品や素材を製造する2次の協力企業まで影響を受けた。
韓国内企業は、2018年の秋、新しいOLEDのiPhoneが発売されるため、下半期から再び発注が増加すると期待した。特にOLED iPhoneのモデルの数が2種に増えるので回復期待を隠さなかった。
しかし、このような期待も大きく現象していくものと思われる。OLED比重の縮小は、iPhone Xの販売不振を経験したアップルがOLED採用に保守的な立場に転じた信号であるからである。アップルは、OLEDを減らす代わりにLCDの割合を増やすと伝えられた。業界によると、OLEDは5,500万台前後、LCDを1億5,000万台、それぞれ生産する方針である。
LCDの割合が増えるが、この恩恵は、韓国内ではなく、日本のJDI、シャープなど競合他社に戻ると予想される。韓国内の電子部品業界が業績不振から回復するのは難しいと予想される。実際にA社の場合、Appleの売上高の割合が80%に達する状況で減産の影響を受け、全社員対象に無給休暇を実施するなど、苦しんでいる。また、B社は今年、アップル量の期待に、ベトナム工場を増設したが、注文が増えなければ、工場の稼働に問題が生じる可能性がある。アップル注文に期待をかけていたサムスンのディスプレイとLGディスプレーも新規投資をずらしながら機器業界に影響を及ぼしている。韓国内の電子部品産業にアップルショックの後遺症が懸念される。