アップル、iPad・MacBookで OLEDディスプレイを搭載する可能性


2021-11-08 MTN

 

AppleがiPhoneに続きiPadとMacBookにもOLED(有機EL)搭載を検討中だ。中型OLED市場の成長可能性が確認され、業界のリーダーであるサムスンディスプレイはもちろん、後発企業であるLGディスプレイ、BOE、JOLEDが注目している。

 

8日、電子業界と外信などによると、Appleは2023年に発売予定のiPadにOLEDを搭載し、ノートパソコン製品であるMacBookとモニター、iMacに拡大導入する方案を検討している。

 

サムスン電子とHP、デル、シャオミなどグローバルノートパソコンメーカーはOLEDが搭載されたノートブックを積極的に発売しているのに対し、アップルはOLEDの導入が遅れている。2017年からiPhoneにOLEDパネルを搭載したが、MacBookには継続してLCD(液晶)を使用し、今年新型MacBook ProとiPad Proにミニ発光ダイオード(LED)を適用し始めた。

 

ミニLEDは、自発光で色と光を出すOLEDに比べて、色表現とコントラスト比が落ちるという評価だ。OLEDはバックライトを必要とせず、より薄いため、反応速度も速い。それでもAppleがミニLEDを採用したのはOLEDに比べてコストが安いからだ。特にノートパソコン用OLEDは、スマートフォンより製造上の難しさとOLEDパネルの出荷量制限で生産コストがさらに上がるという。

 

市場調査会社オムディアは「OLEDパネルがモバイル機器でより良い性能を発揮することが証明されたため、アップルは中長期的にiPadやMacBookなどでOLEDの使用を拡大していく」と予想した。

 

IT分野で低電力・低炭素需要が増えているという点もOLED採用が広がる背景に挙げられる。タブレットとノートパソコンで「ダークモード」を適用すると、電力消費を減らし、バッテリーの充電頻度が減る。携帯性が重要なIT機器では、特に低電力技術が重要である。ナム・サンウク産業研究院研究委員は「市場影響力の大きいアップルがiPadとMacBookで'ダークモード'を標準化すればOLEDの普及をリードできるだろう」と話した。

 

ディスプレイメーカーは関連技術の開発と投資を拡大している。サムスンディスプレイとLGディスプレイはiPad用OLEDを開発しており、現在6世代のOLED製造工程を8世代基板に切り替える準備をしている。基板サイズが大きくなり、より大きなディスプレイを生産するのに効率的である。

 

サムスンディスプレイは90Hzの高走査率ノートパソコン用OLEDパネル量産を本格化し、インチ別ノートパソコン用OLEDパネルラインナップを拡大しながら力を注いでいる。サムスンはグローバル唯一のノートパソコン用OLEDメーカーで、タブレットOLED市場シェアも過半数を超える。

 

大型OLEDを事実上全世界で独占生産中のLGディスプレイは、中小型OLEDパネル事業に領域を拡大している。増設計画も相次いで出した。去る8月に坡州工場の第6世代生産設備増設に3兆3000億ウォンを投入することにしたのに続き、OLEDモジュールを組み立てるベトナムハイフォン工場にも1兆6000億ウォンを投資することにした。

 

アップルへの対応に加えて、車載用パネルと携帯用ゲーム機分野で中型OLEDディスプレイで採用は拡大すると見られ、国内メーカーはもちろんBOEとJOLEDも市場を狙っている。業界によると、エイサス(ASUS)は最近、新製品モニター「プロアートPA32DC」にJOLEDのOLEDパネルを搭載した。同社が使用するインクジェット印刷方式は有機物材料を塗布する技術で、韓国メーカーが採用中の真空蒸着工程よりも価格、材料使用効率などで優れているという評価を受けている。

 

中型OLED市場のうちモニター部門も急な成長が期待される分野だ。オムディアによると、モニター用OLEDパネル出荷量は今年6000万台から来年16万台、2023年31万4000台まで成長すると予想される。