WOLEDかQD-OLEDか、10.5世代OLEDパネル投資で迷う中国企業


2018.06.03 ET News

 

BOEとチャイナスターが次世代の10.5世代基板のディスプレイ量産技術方式をおいて悩んでいる。LGディスプレーが坡州P10に投資する10.5世代では、液晶(LCD)の製造を経由せずに有機EL(OLED)で生産することに暫定決定したうえ、既存ホワイトOLED(WOLED)のほか、インクジェットプリンティング方式も検討しているからである。

 

また、サムスンディスプレイが量子ドット(QD)-OLEDで大型パネル技術を開発しているので、中国のディスプレイメーカーの迷いをより深くする。LG・サムスンに追いつく技術を選択する必要があるが、これが困難だ。 

 

3日、業界によると、BOEとチャイナスターは、次世代10.5世代ディスプレイ技術を検討している。LGディスプレーが最近10.5世代OLED投資に速度を出し始めたので、超大型次世代パネルに投資しなければならないという気運が強くなったことが分かった。 BOEとチャイナスターは、これまでの第8世代の大型OLED技術を研究開発してきた。BOEは有機物を蒸着することなく、基板に直接印刷する次世代技術であるインクジェット印刷方式を準備した。チャイナスターもインクジェット技術を研究した。 

 

しかし、当初はインクジェットプリンティングでOLED量産に直行しようとしていたBOEは、LGディスプレーが商用化したWOLED方式の開発には苦心している。インクジェット印刷を長年研究したが、実際の市場で量産実績のある技術はWOLEDであり、安定性の高い技術と次世代技術をとして計画を重ねている。しかし、WOLED採用するかどうかは、最終的な決定していないことが分かった。さらに、BOEは、サムスンディスプレイがQD-OLEDを新たに採用しそうであるので、この技術まで検討すると伝えられた。

 

チャイナスターも選択に苦心している。親会社TCLなどが設立した、インクジェットプリンティング研究開発オープンプラットフォームの、コインプリンティングディスプレイテクノロジーが31インチ印刷方式OLEDプロトタイプを試作するなど、活発に研究開発しているが、実際の量産技術では悩んでいる。

 

チャイナスターは、最近の投資を発表した10.5世代工場T7で超大型OLEDを量産する方針だ。

 

インクジェット印刷を適用して2021年の10.5世代OLEDを量産するという計画を立てたが、WOLEDとQD-OLEDも検討している。 

 

6世代フレキシブルOLEDをまだ量産していない点もチャイナスターの次世代技術への投資に対する不安の要素だ。競合他社BOEは、第6世代フレキシブルOLED量産を最近開始したが、チャイナスターはまだ生産ラインを建設する段階だ。昨年6月6世代フレキシブルOLEDラインT4起工式を開き、今月機器搬入を開始した。大型だけでなく、中小型OLEDも量産経験がなくて10.5世代を次世代技術で生産することに負担を感じたとみられる。 

 

業界のある関係者は、「研究開発技術と実際の量産技術は、完全に違うので、中国のパネル各社がどのような超大型OLED量産技術を選択するか見守らなければならない」とし「高い量産性と韓国企業を追撃するための次世代技術について戦略的選択を苦心している」と伝えた。