TV用のOLEDとLCDパネルの価格差、来年第2四半期には3.8倍に減る…今年の第3四半期は4.8倍であった


○2022.12.23 The Elec

 

テレビ用OLEDパネルとLCDパネルの価格差が来年第2四半期には3.8倍に減少するという見通しが出た。大型OLEDパネルの価格が少しずつ減少し、現在は底値である大型LCD価格との差が減る。この3.8倍は今年の第3四半期の4.8倍よりは小さいが、昨年に一時はこの数値が1.8倍まで減ったという点と比べると価格差は依然として大きい。

 

23日、市場調査会社トレンドフォースによると、来年第2四半期55インチUHD TV用大型有機EL(OLED)パネル価格は300ドル序盤、大型液晶表示装置(LCD)パネル価格は80ドル水準と予想された。これは、パネルにモジュールを結合していないオープンセル価格基準である。

 

この見通しによると、来年第2四半期での55インチUHD TV用OLEDとLCD価格差は3.8倍に減る。今年の第3四半期のこの仕様の2つの製品価格差は4.8倍(大型OLED約380ドル、大型LCD約80ドル)であったが、この差より減った。一般的にテレビ用OLEDとLCD価格差が減ると、テレビ用OLEDの販売拡大が期待できる。

 

だが、両製品の価格差が3.8倍に減少しても大型OLED販売の増加には限界があると予想される。同仕様製品の価格差が昨年初め2.5倍、昨年半ば1.8倍まで減った時期と比べると相変らず格差が大きい。昨年初め半ばは、2020年6月下旬から1年間余り上昇した大型LCD価格が依然として高い時期だった。 

 

大型LCD価格は昨年下半期を起点に下落傾向を見せた。昨年中盤に200ドルを上回った55インチUHDテレビ用LCD価格は現在80ドルまで落ちた。

 

来年第2四半期55インチUHD TV用OLEDとLCD価格の見通しを今年の第3四半期と比べると、大型LCD価格は依然として80ドルで維持される状況で、大型OLED価格が下がり、2つの製品価格差が3.8倍に狭まる。

 

来年上半期も大型LCD価格は大きな変化がないと予想された。テレビの業況改善を期待するのが難しいからだ。トレンドフォースは、世界中のテレビ出荷量が今年の前年比3.9%減の2億200万台を記録し、来年にはこれよりさらに1.4%減の1億9900万台にとどまると予想した。

 

ここでOLED TV出荷量だけ見ると、今年は前年比0.5%上昇した670万台、来年に4.4%上昇した700万台と見込まれた。今年はインフレと戦争でヨーロッパとアメリカの需要が期待を下回った。来年のOLEDテレビ出荷量上昇(30万台)ではサムスン電子からの出荷が大きいと予想された。サムスン電子は、サムスンディスプレイのクォンタムドット(QD)-OLEDを適用したOLED TVを来年に積極的に販売する計画を立てている。同時に、これはLGディスプレイのホワイト(W)-OLEDを適用したテレビ出荷量は今年と大きく変わらないかもしれないという予測になる。