2017年 12月 15日 UBIリサーチ
先日12月7日に韓国ソウル三成洞にあるCOEXで開催された「OLED/ディスプレイ下半期セミナー」で、Unijetのキム・ソクスン代表は、インクジェットプリント技術によって、550ppi以上のRGBピクセルを形成し、中小型OLED工程にもインクジェットプリント技術を採用できると発表した。
現在量産している5.5型モバイル機器のQHD解像度は550ppi程度で、Pentile構造であることを鑑みると実際には400ppi相当である。一方、RGBピクセルを形成するためのインクジェットプリント技術は、現在150~200ppi程度で、55型以上のOLEDに8Kの解像度まで実現できるが、中小型OLED工程への採用はまだ難しい。キム代表の発表通り、中小型OLED工程に550ppiを形成可能なインクジェットプリント技術が採用されると、5.5型でPentile構造を基準にUHD解像度を実現できる。
<サイズと解像度によるppi>
キム代表は「2012年にSingle droplet measurement技術による吐出量のバラツキは2.5%程度で、RGBプリントには実現できない技術だった。2017年にLaser droplet measurement技術で0.1um以下に吐出量を制御できるようになり、リアルタイムで内部の圧力を調整し、バラツキを0.1%以下に抑えた」と述べた。これにより、ピクセル構造とは無関係に550ppi以上のRGBピクセルを形成できると説明した。
最後にOLED RGBピクセル用インクは、溶媒の純度が非常に重要であると述べ、「パネルメーカーが求めるインク材料の開発が先に行われた上で、インクジェットプリントを常用化できる。2020年以降になると、本格的に量産ラインへ採用できる」と予想した。