2018.10.16 ET News
LGディスプレーが世界最大のPCメーカーのLenovoと手を握って画面が折れるフォルダブルタブレットを開発する。LGディスプレーがパネルを供給してレノボが完成品を作る。タブレットには、13インチの大きさのフォルダブルパネルが搭載される計画である。13インチは、現在のタブレットやノートパソコンと同程度の画面サイズである。ディスプレイをたたんでも画面が大きいため、LGディスプレーとLenovoは携帯電話を兼用することができる製品ではなく、タブレットの携帯性の向上にフォルダブル技術目標を置いたものとみられる。
16日、業界によると、LGディスプレーは13インチのフォルダブルパネルを開発し、中国のレノボと商用化を推進していることがわかった。パネルは、有機EL(OLED)ベースであり、画面を繰り返し開閉できるのが特徴である。
業界関係者は、「LGディスプレーが13インチのフォルダブルパネルを開発しレノボと秘密保持契約(NDA)を結んだと聞いている」とし「正式開発プロジェクトが開始され、来年下半期の供給が目標」と述べた。 LGディスプレーフォルダブルパネルの開発状況が把握されたのは初めてだ。特に13インチフォルダブルパネルは、これまで業界内でも開発事例がないうえ、競合他社で準備している別のフォルダブルパネルよりもサイズが大きく注目される。 サムスン電子が開発しているフォルダブルデバイスは、7.3インチである。パネルの開発と製造は、サムスンディスプレイが行っている。中国のHuaweiは、BOEと協力して、8インチのフォルダブル機器を開発している。 7〜8インチの小型タブレットに適した画面サイズだ。これを折り畳まれて画面が4〜5インチとなる。サムスンとHuaweiは携帯電話や小型タブレットを兼用することができる「フォルダフォン」を準備しているものと推定される。
しかし、13インチは違う。13インチのパネルは、ノートパソコンに使われるほど、画面が大きい。計算すると、4対3の画面比基準13インチパネルは折りたたみ時に約9インチになる。16対9の画面比では折り畳み時に8インチになる。このため、LGディスプレー13インチフォルダブルパネルは携帯電話ではなく、折りたたみタブレット型の新しいデバイスを開発しようとする試みであろう。
業界では、LGディスプレーがフォルダブル市場攻略に競合他社とは異なるアプローチを広げるものと解釈した。スマホではなく、タブレットをフォルダブルの市場開拓のターゲットにした。
携帯電話は、折りたたみ時に画面が隠れるので、効用が低下することがある。しかし、タブレットは、画面を折ると体積が減り、携帯が容易になる。
また、パネルの開発の立場から、耐久性の確保が容易である。携帯電話は毎日使用する必要があるが、タブレットは折りたたみ頻度が低い。フォルダブルパネルの商用化により適している。
ディスプレイ業界の関係者は、「耐久性や使用の面を考慮すると、フォルダブルパネルは、タブレットやノートパソコンがより適している」とし「LGディスプレーが13インチのフォルダブルパネルを開発したのは効用性と市場など様々な状況を考慮したものだろう」と述べた。
スマートフォンではなく、PCメーカーにパネル供給を打診することも、このような観測を後押ししている。レノボは、世界最大のPCメーカーである。LGディスプレーはレノボだけでなく、デルとLG電子の13インチフォルダブルパネルをプロモーションすると伝えられた。LGディスプレーは、これらのPCメーカーが完成品の開発に乗り出すことで、フォルダブルデバイスとパネル市場を一緒に開拓し、拡大しようとする戦略とみられる。 LGディスプレーの関係者は、「フォルダブルパネルの開発と顧客に関する情報は確認して与えることができない」としだ。