2020.03.15 ET News
LGディスプレーが事業を有機EL(OLED)に切り替える速度を加速している。坡州10.5世代ラインと中国広州8.5世代ラインに次々と重要な製造装置を搬入し、大型OLEDパネル量産のための基盤作りを行っている。
15日、業界によると、LGディスプレーは坡州P10工場内の10.5世代OLED生産ラインに投入する露光機を今月に、ニコンから搬入する。
業界関係者は、「新規発注装置は、来月にP10にインストールが完了するだろう」とし「昨年から現在までP10に搬入された露光機は3台」と伝えた。
ディスプレイの前工程で使用される露光機は、光を照射し、ガラス基板に薄膜トランジスタ(TFT)回路を描画するために使われる。
国内外の主要ディスプレイメーカーが新規工場(fab)を構築したり、追加の設備投資に乗り出すとき、まず発注される装置である。LGディスプレーは、年末までにニコンの露光機3〜4台を追加で搬入することが分かった。
LGディスプレーは昨年に坡州P10工場内の10.5世代OLED生産設備に3兆ウォンを追加投資し、2022年上半期から月3万枚を量産するという目標を提示した。しかし、本格的な操作は、最近の市場の状況を考慮して、2023年以降に延期した。それにもかかわらず、主要な装置搬入を継続するのはライン増設と安定化に時間がかかると予測される。LGディスプレーは露光機のほか、OLED量産に必要な前・後工程の主要な装置を順次搬入することが予想される。
中国の広州8.5世代OLEDファブも量産準備に真っ最中だ。今月工場の稼働のための新規の装置が搬入されたのはもちろん、コロナ19感染防止のため、広州で韓国に一時帰国していたLGディスプレー技術者が再び、中国出張に戻った。彼らは広州工場の稼働に重要な役割を実行する必須の技術人材である。LGディスプレーは、第1四半期内に量産準備を終えている目標であるが、3か月は遅れることが予想される。
LGディスプレーは坡州と広州OLEDファブ設備を継続拡充する一方、液晶(LCD)事業を整理を継続推進すると予想される。中国からの価格攻勢と供給過剰のために、事業性が無いLCD分野から抜け出し、高付加価値OLEDを中心に事業性を向上させたいとの動きである。
ただしコロナ19の影響は不明である。コロナ19拡散に中国などで隔離措置、移動制御のような突発状況が起こっているからである。これ研究開発(R&D)は、はじめ素材や部品の確保、生産、納品などの製造日程全般の支障につながる可能性を排除することはできない。LGディスプレーは先月29日、欧米事業所、福祉棟銀行の従業員が、コロナ19確定者が確認され、一定の期間のモジュール工場の一部を閉鎖し、防疫を実施している。