2017.01.05 LGディスプレイ LGディスプレイ(代表取締役副会長ハンサンボム、www.lgdisplay.com)は、2017年の大型OLEDと中小型P-OLED(プラスチックOLED)事業を本格的に拡大する一方、プレミアムLCD戦略を強化して、ディスプレイ業界のグローバル1位の座を固める。 LGディスプレイのハンサンボム副会長は、世界最大のITの展示会である米国「CES(Consumer Electronics Show)2017」の開幕を翌日に控えた4日(現地時間)に、展示場のラスベガスコンベンションセンター(LVCC)で記者懇談会を開き、今年の事業戦略を発表した。 この懇談会でハンサンボム副会長は、今年の大型OLED生産量を昨年比約2倍に拡大し、第6世代基板で中小型P-OLED生産を開始するなど、OLEDへの事業構造転換を本格化する。既存のLCD事業では、UHD /超大型などプレミアム製品の割合を強化する一方、自動車用/サイネージなどの新成長事業も拡大するという戦略の方向を明らかにした。 ハンサンボム副会長は、「昨年、グローバル競争の激化に多くの困難があったが、プレミアム中心の差別化製品とOLED TVの本格的な市場展開に伴う競争力と生産の安定化など、多くの確信を持つことができたし、今年はOLEDへの事業構造転換を本格化して、ディスプレイ産業で大型OLEDパネルと中小型P-OLEDパネル市場の両方をリードするための大きな一歩を踏み出したい」と明らかにした。 このために、TV用OLEDパネルの生産量は、前年比約2倍に増やしOLED工場を持続的に拡大して、中小型P-OLED生産能力も毎年2倍以上に拡大して、市場の需要に積極的に対応する計画である。 他にも急成長している自動車用とサイネージ製品で、それぞれの売上高1兆ウォン以上の市場をリードする育成事業に拡大する一方、新規事業であるOLED照明は、組織を強化し、本格的にラインナップを強化する計画である。 ■大型の中小型OLED事業の本格拡大 LGディスプレイは2013年からLG電子をはじめとさまざまなOLED TV用パネルを供給し、本格的にOLED TV時代を開いた、2014年の中国のスカイワース(Skyworth)、コンカ(Konka) 、チャンホン(Changhong)、2015年日本パナソニック(Panasonic)、2016年に欧州のフィリップス(Philips)、グルンディッヒ(Grundig)、ルェベ(Loewe)、メッツ(Metz)ベビーステル(Vestel)などで顧客を大幅に拡大してきた。 このような顧客の需要の増加に応じて、基板一枚で55インチ6台を同時に生産することができる第8世代OLEDパネルの生産能力を現在の月3.4万枚から、2017年に月6万枚まで大幅に増やす。 プレミアムTV市場にOLEDが正常に定着して、TV市場がLCDからOLEDへの切り替えが行われている点を勘案し、次世代TV市場での競争力を強化するために、既存のTV事業部とOLED TV事業組織を統合した。 また、中小型ディスプレイ市場では、P-OLEDを中核成長力として育成するという戦略の下、第6世代P-OLEDラインの安定立上と少量の量産を介して事業拡大の基盤を着実に構築する方針だ。そのために開発組織を機能別に専門にし、R&D人材を拡充して差別化された将来の技術開発を先行準備する計画である。 ■LCD事業高度化や自動車用/サイネージなどの新成長事業の育成 LGディスプレイはLCD TV市場でUHD /超大型製品の比重を拡大して、プレミアムLCD市場を積極的に攻略する計画である。また、モニタやノートPCなどのIT市場でもUHDなどの高解像度の製品ラインナップを拡大して広視野角IPS技術と差別化されたタッチ技術in-TOUCH技術など、差別化された技術のプレミアム製品の比重を拡大して、顧客死別プレミアム製品市場の優位性を確かなものにするという戦略である。 急成長している自動車用サイネージ(Signage)事業を積極的に育成して、各分野での売上1兆ウォン以上を達成して、業界1位の基盤を確固たるものにし、製品/技術のリーダーシップを強化する計画である。 他にもOLED照明など新規事業分野にも組織と人材を強化し、新成長市場への事業基盤の構築にも着実に対応する計画である。 ■OLEDの無限の可能性を実現させた「クリスタル・サウンドOLED」パネル初公開 LGディスプレイはこの日の懇談会に先立ち、ラスベガスコンベンションセンターに設けた顧客専用の特別展示館でOLEDの無限の可能性を示した、新技術製品である「クリスタル・サウンドOLED」パネルを初公開した。 この製品は、サウンドシステムをパネルに内在化して、OLED画面から音が直接響かせるように作った革新的な製品で、バックライトが不要OLEDのみが実装が可能な新技術である。この技術は、別のスピーカーを介して反射音を聞くのではなく、実際と同じOLED画面の中の登場人物の口から声が直接出てくるようなサウンドで没入度を最大化する。 今回披露した技術を使用してLGディスプレーはOLEDが最高の画質を基に壁面型TV(Wall Paper TV)、カーブ・ド・およびフレキシブルディスプレイなどのデザインの拡張性を確保したことに続き、TVの主要な機能であるサウンドまでアップグレードすることができるOLEDの無限の可能性を見せた。 LGディスプレーが今回披露した「クリスタル・サウンドOLED」製品はすべてUHD 55インチと65インチである。