LGディスプレイ、次世代VR用デバイスはOLEDoSが有力


2022年9月8日 UBIリサーチ

 

LGディスプレイのヤン・ジュニョン常務は、1日に開かれたディエレックマイクロディスプレイカンファレンスで、OLED技術力向上によりマイクロディスプレイのデバイストレンドが、従来使用されていたLCoS(Liquid crystal on silicon)からOLEDoS(OLED on silicon)に変化していると説明した。

 

常務は、「スクリーンドアエフェクトを防止するために、VR用超高精細ディスプレイの採用が必要だ。人間の目は角度1度以内に入るピクセル数、PPD(Pixel per degree)が60以上を満たせば格子感を認識しない。既存の1,000~2,000ppiレベルの技術力では、これに対する対応が不可能だ。次世代VRデバイスは、3,000ppi以上、5,000nits以上を実現できるSiベースのOLEDoSディスプレイの適用が有力だ」と発表した。

 

「室内用VRとは異なり、ARデバイスは周辺外光から影響を受けるため、3,500ppiを超えて4,000~5,000ppiの高解像度と10,000nits以上の超高輝度が求められる。LGディスプレイではARデバイスも準備しているが、OLEDoSでAR機器に要求される必須仕様を実装するのは容易ではない」と説明した。

 

White OLED + color filter方式ではなくRGB OLED方式で製作する場合、電力消費に効果があるかという質問には「電力消費量は確かに多く減るが、RGB個別に高いppiを実装することは容易ではない。技術的には可能だが、量産の観点から見たとき、ホワイトOLEDがより有利だ」と答えた。

 

この日、LGディスプレイが発表したAR用OLEDoSディスプレイはIMID 2022でも展示された製品だ。LGディスプレイのAR用OLEDoSの解像度は3,500ppi、輝度は7,000nits、バックプレーンはシリコンCMOS構造だ。