LGディスプレイ、「SID 2022」でOLED技術革新の現在と未来を提示


2022年5月11日 UBIリサーチ

 

■ 10日に開幕した世界最大のディスプレイ展示会に「OLEDが開く新しい未来」テーマで超大型、ベンダーブル、フォルダブル、車載用OLED新技術大挙展示

 

■OLEDテレビの最大サイズで一般に初公開する97インチOLED.EX

 

■前後に全て折り畳み可能な360度フォルダブルOLED 、大型OLEDパネルに高感度タッチ機能内蔵したOLEDインターチ(in-TOUCH )経験を提供するOLED技術の開示

 

■ユン・スヨンCTO、「ニューノーマル時代とディスプレイ」のテーマで基調講演、「OLEDは自然の経験をそのまま伝えながら、環境と調和する「ナチュラルリアリティ(Natural Reality)」に最適なディスプレイ」であることを強調

 

 LGディスプレイ(代表取締役社長チョン・ホヨン/www.lgdisplay.co.kr)が10日から3日間、米国サナジェイで行われる「SID(国際情報ディスプレイ学会)2022」展示会でさらに進化したOLED新技術を公開する。

 

SIDは、グローバルディスプレイ企業と研究陣が一席に集まり、新技術と製品を展示し、研究論文を発表する世界最大規模のディスプレイ関連イベントだ。

 

LGディスプレイは「OLEDが開く新しい未来」をテーマに97インチ超大型OLED.EXをはじめ、画面を自由に折り曲げることができるベンダブル(Bendable)およびフォルダブル(Foldable) OLED、タッチ内蔵型大型OLED、世界最大車両用P(プラスチック)-OLEDなどOLED新技術で観覧客の目を引く。

  

97インチOLED.EX:「SID 2022」展示会に公開された「97インチOLED.EX」を紹介している。

 

展示場の入り口には、既存のOLED TVパネルの中で最大の「97インチOLED.EX」が観覧客を迎える。一般に最初に公開される97インチOLED.EXは、超大型サイズと超高画質技術で圧倒的な視覚経験を提供する。

 

OLED.EXは有機発光素子に「重水素技術」と「個人化アルゴリズム」でなされた「EXテクノロジー」を適用して画面の明るさ(輝度)を30%高め、自然の色はより精巧に表現する。特にどんな環境でも完璧なブラックを実現する次世代テレビパネルだ。

  

42インチベンダーブルゲーミングOLED

 

 

紙のように薄いOLEDならではの強みを最大化した「42インチベンダーブルOLEDゲーミングディスプレイ」は、最大1,000R(半径1,000mm円の曲がった程度)まで自由に曲げた広がる製品だ。テレビを見る時はフラットで、ゲームをする時はカーブド画面として使用可能で、没入感を最大化したのが特徴だ。

  

360度フォルダブルOLED

 

ディスプレイ未来像を提示する新しいOLED技術も展示する。今回初めて公開する「8インチ360度フォルダブルOLED」は、単方向折り畳みより技術難易度の高い双方向折り畳みを実現し、ユーザーが望むように前後にすべて折りたたむことができる。20万回以上折りたたんでも耐久性を保証するモジュール構造と折り畳み部分のしわを最小限にする特殊な折り畳み構造を適用した。

 

世界最大の「17インチフォルダブルノートブック用OLED」は、ユーザーがタブレット、ノートブック、ポータブルモニターなどで多様に活用でき、デバイス間の境界を無くした新しい顧客への経験を提供する。

 

商業用市場を狙って初めて発表する「OLEDインターチ(in-TOUCH)」と「透明OLEDインターッチ」は大型OLEDに特化した技術で、タッチ電極をパネルの中に内蔵し、薄い厚さと優れた画質を維持しながら高感度タッチを実現する。

  

車載用34インチカーブドP-OLED:「SID 2022」展示会に公開された「車載用34インチカーブドP-OLED」

 

新市場創出のための多様なOLEDソリューションも展示する。シングルパネルでは、世界最大サイズの「車載用34インチカーブドP-OLED」は、人間工学に基づいた設計を適用し、最大800R(半径800mmの円の曲げ程度)曲率で、ドライバーが計器盤、ナビゲーションなどを一目で見れる。走行利便性を極大化した製品だ。

 

AR(拡張現実)ガラス用0.42インチ「OLEDoS(OLED On Silicon)」は、半導体を作るシリコンウェーハにOLEDを適用し、3,500PPIの超高解像度でさらに実感できる拡張現実を可能にする。

 

*PPI(Pixels Per Inch): 解像度を測定する単位で、1インチ内に含まれるピクセル数を意味する。

 

インテリア用ホームスクリーンコンセプトである「透明シェルフ(Shelf)」は、透明OLED特有の開放感でインテリア効果を高めるとともに、映像鑑賞、アートギャラリー、常時オンディスプレイ(画面をオンにしなくても時計などを常に表示してくれる機能)モードなどで幅広く活用できる。

 

一方、ユン・スヨンLGディスプレイ最高技術責任者(CTO、副社長)は'SID 2022'開幕式で'ニューノーマル時代とディスプレイ(The New Normal and Displays)'をテーマに基調演説をした。

 

ユン副社長は「パフォーマンスではなく人中心へのディスプレイパラダイム転換が必要なニューノーマル時代にOLEDが最適なソリューション」であり、「自然の経験をそのまま伝えながら環境と調和するナチュラルリアリティ(Natural Reality)に最適ディスプレイ'であることを強調し、LGディスプレイOLEDの差別化した顧客価値と技術競争力を紹介した。