2018.11.06 ET News
LGディスプレーがアップルに供給する有機EL(OLED)パネルの生産に着手した。今月に量産を本格化して、来月から納品が行われる。年内にアップルへの供給を実現させるたLGディスプレーの目標は最終的に実現できた。
6日、業界によると、LGディスプレーはアップルに納品するOLEDを今月末から本格的に量産する。このため、先月にOLEDパネルに用いる部品素材について発注(Purchase Order)を出したことが把握された。
LGディスプレーは、この部品素材を使って、今月末から坡州にある「E-6」で、アップル用パネルを生産する。すでに初期操業は開始した状態だ。同社は、蒸着を開始、モジュール組み立てまで徐々に生産量を引き上げ、パネルを制作して、12月中旬頃からアップルに供給する予定である。
LGディスプレーは、Appleと結んだ具体的な契約内容は確認されなかった。生産量を計ることができる歩留まりも公開されなかった。しかし、LGディスプレーの事情をよく知っている複数の業界関係者によると、今年、Appleに供給パネルの数量は約40万台規模と分かった。OLEDパネルの販売単価が1万円と推算すれば、LGディスプレーはアップル納品で約40億円の売上高を収めることになる。
LGディスプレーのアップルOLED供給は規模自体は小さいことがあっても意義は大きい。LGディスプレーは、スマートフォン用の中小型OLEDパネル事業を拡大するのが課題であったからである。LGディスプレーは、TV用大型OLEDの分野では、今年の黒字転換を達成するなど、安定した事業基盤を構築した。しかし、小型OLEDではなかなか実を結ばなかった。ライバルであるサムスンディスプレイが世界市場の95%以上を占めるほどの差が大きかった。
AppleのiPhone用OLEDパネルもサムスンディスプレイが単独で供給したが、LGディスプレーが、このような市場の支配権を揺るがす重要なきっかけとなる。LGディスプレーはアップル供給量を徐々に拡大することができるものと予想される。アップルがサムスンのディスプレイへの依存度を下げる可能性が高い。LGディスプレーの立場では、アップル内の地位を、すなわちAppleとの取引を拡大することができる機会だ。
アップルへの供給で、LGディスプレーの技術力が認められている効果も期待される。アップルは、品質基準が厳しいことで定評がある。LGディスプレーは、Appleの供給を契機に品質はもちろん、歩留まりの安定化を達成するの念願を果たし、小型OLED事業の成長を早めることができる。 LGディスプレーはアップルのOLEDパネルの生産と供給時期、規模に関連して「顧客については確認して与えることができない」と述べた。