CYNORA、有機EL向けの高効率の青色発光材料の性能公開


2017年6月9日 UBIリサーチ

 

TADF(thermally activated delayed fluorescence)材料の代表的な開発企業のCYNORAは、最近開発された青色発光材料の性能を公開した。CYNORAは今回の成果をもとに、2017年末を目標にしたTADFの製品化に近づいた。

 

OLEDパネルメーカーにおいて高効率な青色発光材料は、低消費電力と高解像度を実現するために不可欠な材料である。これにより、高効率な青色発光材料への要求は継続的に増加している。

 

過去のSID 2017でCYNORAはOLEDパネルメーカーが要求するレベルに近い性能の青色発光材料を公開して顧客の注目をひきつけたことがある。当時に公開された青色発光材料はTADF技術が適用され、デバイスレベルで470 nm以下emission peak、90時間以上の寿命(LT97 @ 700 cd / m 2)、15%(@ 1000 cd / m 2)EQEを有している。

 

CYNORAのCSOであるThomas Baumannは「CYNORAの高効率青色発光材料は、顧客が要求する範囲の性能を持ち、これまで発表された青色発光材料の中で最も優れた結果を示している」とし、「emission peakを460 nmに近接させることが目標である」と今後の研究の方向を言及した。

 

一方、CYNORAのCMO、Andreas Haldiは「今回の研究成果を通じて、今年末に高効率の青色発光材料を計画通りに販売することができるという確信を得て、TADFのリーディングカンパニーとして位置付けするために、すべての色の発光材料を供給することを目的としている」とし「2017年青色発光材料をはじめと2018年には緑色発光材料を、2019年には赤色発光材料をリリースする予定である」と今後の計画を明らかにした。