2018.12.27 ET News
韓国のコーロンが透明ポリイミド(PI)事業の強化と市場拡大に備えている。
27日、業界によると、年末の挨拶で副社長に昇進したソンイクギョンコーロンインダストリー技術本部本部長が、今後は透明PI事業を総括する。新年の1月1日に副社長昇進とCPI事業総括を兼職する。CPIは「Colorless Polyimide」の略で、透明PIを意味するコーロン内部の名称である。コーロンが商標としても登録した。
コーロンがこのような人事を決定したのはCPIに力を加えて事業を強化するための意図のようである。 透明PIはフォルダブルのような次世代のディスプレイでガラスに代わる重要な素材として挙げられる。透明で数十万回たたんでも傷がつかない。画面が折れるフォルダブル(Foldable)だけでなく、ぐるぐると巻くことができる「ローラーブル(Rollable)」と、軽く薄いので壁に脱着が可能な「壁紙のディスプレイ(Wall Display)」など、様々な製品に適用が可能であるので注目されている。 透明PIは、現在実用化の直前にある。サムスン電子、Huawei、Lenovoのなどのグローバル企業が先を争ってフォルダブルスマートフォンの商品化を推進しながら、透明PI市場が本格的に形成されようとしている。コーロンは担当部門の組織を強化して市場拡大に備えて、本格的な商機を押さえるとの意図と見られる。 コーロンインダストリーは、透明PIを早期のに成長製品とし、先制的な投資を断行した。世界で透明PI技術を保有している企業はコーロンインダストリー、SKC、住友化学などがある。このうちコーロンインダストリーは最も先に透明PIの量産ラインを構築した。サムスン、LGだけでなく、BOEなど国内外の多数の企業にサンプルを供給し、次世代製品の開発を進めており、間もなく目に見える成果を上げることが期待を集めている。
業界は、新年から主要なメーカーがフォルダブルスマートフォンを製品化すれば、市場が急成長すると見ている。市場調査会社ストラテジー・アナリティクス(SA)によると、フォルダブルスマートフォンの出荷台数は、2019年の300万台、2020年に1400万台、2022年に5000万台に成長が予想される。