2023.08.02 Chinnoリサーチ
第三四半期に入り、スマートフォンのパネル価格が徐々に安定化しています。一方で、年中の促進セールによる在庫消化があり、スマートフォンパネルの伝統的なピークシーズンが到来しており、パネル需要が持続しています。特にLTPSとフレキシブルAMOLEDパネルの需要が顕著であり、供給と需要のバランスが改善されています。一部の製品で供給不足の状況が見られ、7月にLTPSパネルの価格が最初に下落を止め、a-Siパネルの価格も大幅に安定する可能性が高いです。フレキシブルAMOLEDパネルの価格もQ3’23に向けて安定してくる見込みです。
a-Siパネルに関しては、7月に入っても需要がやや落ち着いたものの、モジュールメーカーによる激しい価格競争戦略により、製品価格が引き続き圧迫されています。しかし、価格の下落幅は収束しており、触底に向けて安定する可能性があります。
LTPSパネルに関しては、中サイズアプリケーションへの生産能力の転換が続いており、供給と需要のバランスが大幅に改善されています。LTPSパネルの価格は刚性AMOLEDとは一定の距離を置きつつ、需要は比較的安定しており、一部の主力生産ラインは継続的に稼働し、一部のパネルで供給が一時的に不足しています。7月に一部のLTPSパネルの価格が最初に下落を止め、トップメーカーはブランドの低価格製品で価格上昇を検討しています。
AMOLEDパネルに関しては、リジッドAMOLEDパネルの需要が引き続き減少しており、価格はさらに下落する見込みです。一方で、国内のフレキシブルAMOLEDの需要は強力であり、一部の製品が需要を超える状況となっており、それによりフレキシブルAMOLEDパネルの価格もQ3’23に向けて安定してくるでしょう。
CINNO Researchによる予測では、第三四半期におけるスマートフォンパネルの価格は全体的に徐々に安定化しており、特にLTPSパネルの価格は7月に先駆けて下落を止め、a-Si/フレキシブルAMOLEDパネルの価格下落幅が縮小し、安定化していくと予想されています。