2023年1月16日 UBIリサーチ
米国ラスベガスで1月に開催されたCES2023では、LG電子は自社ブースでOLED TVを展示した。Samsung電子は別イベントである「First Look」のみにて
OLED TVを展示した。
LG電子はフラッグシップ製品として新たに「Wireless OLED TV」を公開した。ワイヤレスOLED TVは、G3の壁掛けタイプで、画面と送信機が分離している。ワイヤレスOLED TV」の受信機は、画面の下部に配置されている。
OLED TVはBLUを使用しないため薄型化が可能だが、外部信号を受信してパネルに信号を送信するためのメインボードがあるため、背面下部は厚くなっ
ている。一方で、ワイヤレスOLED TVは本体と分離しているため、壁に取り付ければ非常に薄いフォームファクタを実現できる。ワイヤレス技術は、OLED TVが液晶テレビと外観デザインで明確に差別化を図ることのできる大きな要素である。
LG電子が今回の展示で強調した2つ目の製品は、透明OLEDを用いた「OLED T」である。従来、LG Displayが提供していた透明OLEDの透過率は約40%だったが、OLED Tに採用した透明OLEDは透過率45%で、輝度は全白200nit/ピーク輝度は600nitに向上している。
OLED Tは透明モードと不透明モードの切り替えが可能で、不透明モードでは通常のOLED TVと同じ画面が得られる。不透明モードは、画面後ろの下から
シャッターを上げることで光を遮断する。
その他のOLED TVは、昨年も出展した「OLED 8K TV」「Posé」「Easel」などがあった。2023年のOLED TVGモデルでは、MLA(マイクロレンズアレイ)技術を搭載したパネルを採用し、MLAにより輝度を2100nitに向上させた。2023年はOLED TVAシリーズを除く全機種にOLED.EXパネルが採用される予定である。