2024.01.17 JMInsights(JMInsights)

BOEは最新の調査結果を公表し、第8.6世代AMOLED生産ラインの総投資額は630億元であり、その内訳は装置投資が6割以上を占めています。プロジェクトの建設進捗に基づくと、資本支出は主に今後5年間に段階的に発生する見込みです。第8.6世代AMOLED生産ラインプロジェクトは2段階に分かれ、2026年末に量産される見込みです。

プロジェクトによれば、第8.6世代AMOLED生産ラインは、ハイブリッドOLEDを主体とし、フレキシブルOLEDにも対応しています。ハイブリッドは、ガラスを基盤にし、TFEの封装技術を組み合わせることを指します。この技術を使用すると、同社の成熟したバックプレーン技術および発光デバイス構造と組み合わせることで、製品の消費電力が低く、寿命が長く、画質が向上します。

BOEは、同社の第8.6世代AMOLED生産ラインの設計容量が1ヶ月あたり3.2万枚のガラス基板を投入すると発表しました。第8.6世代AMOLED生産ラインの建設について、BOEは、世界で初めての次世代AMOLED半導体ディスプレイ生産ラインを構築し、同業他社と同時に製品を発売することが期待され、次世代AMOLED半導体ディスプレイの「ブルーオーシャン」を攻略し、ディスプレイ全体の競争力を一層向上させ、業界の地位を確固たるものにすると述べています。同時に、国内外の多くの有名ブランドと協力し、中型IT製品がOLEDパネルにアップグレードされる方向に共同で取り組み、中型OLED製品の広範な市場を開拓します。

2023年、BOEのフレキシブルAMOLEDの出荷台数は年間約1.2億枚に達し、単年の出荷台数の新記録を樹立しました。同社は、短期的にはフレキシブルOLEDビジネスが引き続き大きな減価圧力に直面していると述べていますが、同社のフレキシブルOLEDビジネスは近年大幅に成長しており、折りたたみ、LTPOなどの中・高価格帯の製品カテゴリーで強力な競争力を持っています。同社はまた、製品構造の改善に引き続き取り組むとしています。

市場の変化に対して、BOEは、2022年以来、スマートフォンの機種変更需要の低下の影響を受け、スマートフォンパネルの市場需要が持続的に低迷していると述べています。経済の回復とスマートフォンの需要の増加に伴い、業界は緩やかな反発または復活を実現する可能性があります。フレキシブルAMOLEDの浸透率の向上とともに、フレキシブルAMOLED技術はスマートフォン領域で比較的確実な成長を維持するでしょう。

調査機関のデータによると、エントリーレベルのフレキシブルAMOLED製品の価格は引き続き低水準にありますが、2023年下半期の需要の急増の影響を受け、フレキシブルAMOLEDの生産能力が構造的に不足しており、四半期から一部の製品の価格が回復傾向にあるとされています。