2018年07月24日
[ソウル=ニュスピム]イ・ドンヒョン記者=中国のサイネージディスプレイメーカーのBOE(京東方)がOLEDの開発に拍車をかけ、韓国が独占してきたOLEDパネル市場の構造変化を予告した。
BOEは、Appleのフラッグシップ携帯電話を狙ったOLEDパネルの開発に心血を傾けながら、iPhone用のディスプレイを独占供給してきた韓国企業への脅威となる見込みである。BOEは曲がるフレキシブルOLEDを超えて、フォルダブルパネルまでも開発し、韓国企業が独占してきた中小OLEDパネル市場の構図を揺るがすものと予測される。
中国のメディアの新浪科技は23日、消息筋を引用してAppleのiPhoneのディスプレイサプライヤーに選定される目標を立てたと報じた。この消息筋はまた、早ければ2020年からOLEDパネルを安定的に供給することができるものと見込んでいる。
中国の「ディスプレイ」の象徴であるBOEは、2015年にがアップルのノートパソコンのMacBookののディスプレイサプライヤに選定されている。また、2016年からタブレット製品のアイパッド(iPad)に装着されているディスプレイを納品し始めた。
アップルのMacBookの、iPadに続いて、iPhoneに装着されるOLEDパネルサプライヤに選ばれると、日中韓3カ国のディスプレイメーカーの熾烈な競争の中で一足先にいくことになる。
2017年から、Appleは、自社のフラッグシップモデルであるiPhoneのX にサムスンのOLEDパネルを搭載し始めた。また、今年発売されるiPhoneのもサムスンのOLEDパネルが装着される予定で、ごく一部のスマートフォンでは、LGディスプレーの製品も採用された。
このように、サムスンなどの韓国企業が事実上独占してきたiPhone用のディスプレイの供給構図を、書き換えることができるかどうかに業界の注目が集まっている。
地元の専門家たちは、数ヶ月のテスト期間を経てOLED量産が現実になると診断した。
BOEの成都の製造ラインで生産されるOLEDの歩留まは70%程度で、安定的に大規模な生産に入ることができるレベルに近接していると伝えられる。
BOEの役員関係者は、メディアとのインタビューで「BOEはHuaweiのフラッグシップスマートフォンMATE RSに装着されるOLEDを生産する」とし「今年の年末には、もう一つの大きなスマートフォンメーカーを対象にOLEDを納品する準備をしている」と述べた。
BOEは、2017年の大型LCD市場でグローバル1位に躍進した後、OLEDの開発を加速しながら、ディスプレイの全体市場を席巻することに乗り出している。BOEは、中国内の唯一のアップルのディスプレイ供給メーカとして、アップルの厳しい要件を満たすために万全の準備をしていることが分かった。
業界関係者は「アップルが安定部品需給のために、様々な供給会社の確保戦略を描いているので、BOEのOLEDパネルを採用可能性は十分にある」と今後の展望を述べた。
一方、BOEとHuaweiは、8インチサイズのフォルダブルOLEDパネルの開発で協力していると伝えらている。両社は今年11月に世界初のフォルダブルスマートフォンをリリースする計画で、次世代のスマートフォン市場をリードしたいという戦略だ。