2023年3月29日 Omdia
Omdia の最新の小型中型ディスプレイ市場トラッカーからの新しい調査によると、Samsung は 2022 年に小型中型 AMOLED 市場シェアは市場全体の56% でトップの地位を維持し、BOE は12%で、徐々に Samsung に近づいています。
中小型 (9.0 インチ以下) AMOLED の 2022 年の出荷全体は 7 億 6,200 万個で、世界的なインフレ後のスマートフォン需要の冷え込みにより、前年比 (YoY) で 6% 減少しました。
AMOLED市場のトップメーカーであるSamsungは、2022年に4億2900万台の出荷でリードを維持しましたが、その市場シェアは2021年の61%から2022年には56%に減少しました。LGディスプレイは、2021年の10%のシェアで2位でしたが、2022 年には 11% になりました。
BOEは出荷を増やし、2022年には12%のシェアでLGディスプレイを抜いて2位になりました。新興の AMOLED メーカーである Visionox と Everdisplay は、中国で 4 番目と 5 番目に大きな AMOLED メーカーであり、出荷を着実に増やしており、韓国の大手メーカーとの差を縮めています。
Omdia のディスプレイ リサーチ プラクティスのリサーチ マネージャーである早瀬浩氏は、次のように述べています。「能力を大幅に向上させているBOEは、今後数年間で、中小規模のAMOLED市場でサムスンとの出荷数の差を徐々に埋めることが期待されています。」
AMOLED 市場は、低消費電力の LTPO 技術に注目しています。サムスンは、プレミアムクラスのスマートフォンの注文を確保するために、LTPO-AMOLED の量産能力を増強しました。逆に、従来の LTPS 技術を習得した BOE などの中国のディスプレイ メーカーは、同じ地域にある中国のスマートフォン ブランドが製造するミッドレンジ スマートフォン向けの LTPS-AMOLED の出荷を増やし始めています。
「韓国のAMOLEDメーカーは技術的優位性を維持し、中国のAMOLEDメーカーはAMOLEDの価格を引き下げますが、TFT LCDの需要を置き換えることで、中国のスマートフォンブランドが製造するミッドレンジスマートフォンへのAMOLEDの出荷を増やします。しかし、中国の AMOLED メーカーが将来的に出荷を増やす余地はまだあります。」と早瀬氏は結論付けています。