APSがSIDでRGBマイクロOLED技術を発表


○2023年5月22日 ET News

 

APS(旧APSホールディングス)は、22日に発表したところによると、23日から開催される国際情報ディスプレイ学会(SID)で、3000PPIのRGBダイレクトパターニング方式のマイクロOLED開発に関する論文を発表する予定です。SIDは世界最大のディスプレイ学会であり、展示も同時に行われます。

 

APSは、独自のレーザーパターニング技術を活用して3000PPIのファインメタルマスク(FMM)と、独自の有機物堆積および薄膜封止作業によって実現したRGBマイクロOLEDディスプレイの成果を発表します。また、プロトタイプのデモンストレーションも行う予定です。

 

様々なマイクロOLED製造技術が開発されている中、APSはFMMをベースに超高解像度のマイクロOLEDを作り出しました。FMMは、赤緑青(RGB)の有機物をパネルに堆積する薄い金属板であり、微細な穴を持つ数十マイクロメートル(μm)のピクセルを堆積する高度な技術が求められます。RGB有機物の発光のみで色を表現するため、カラーフィルターを通過する際に光の明るさが弱まる白色(ホワイト)OLEDの技術的な制約を克服しました。

 

APSは、超高解像度のFMM製造に適したレーザーパターニング方式を活用し、従来の湿式方式の制約を補完しました。APSはFMMの製造だけでなく、マイクロOLEDの量産技術も確保しました。スマートフォンのディスプレイに適用される小型のOLED技術と類似しており、迅速な量産体制を持つことができるとAPSは説明しています。現在、4000PPIクラスのマイクロOLEDも開発中です。

 

APSは、多くのAR・VR企業とRGB方式のマイクロOLEDをテストしていると報じられています。同社の関係者は、「RGBダイレクトパターニングは、ホワイトOLED方式と比較して輝度と消費電力などで優れた特性を持っており、多くのグローバルなAR・VR企業がRGBに関心を示している」と述べています。