2年間で事業構造を改善した韓国のSNU Precisionが、検査装置と有機EL蒸着分野で成長


2018.10.22 ET News

 

ディスプレイ製造装置メーカの韓国のSNU Precisionが最近、中国企業への液晶(LCD)検査装置の供給契約を相次いで締結した。従来からの強みを持つ液晶(LCD)検査装置で、第8世代に続き、新たな10.5世代市場でも装置メーカの地位を固めた。有機EL(OLED)蒸着装置事業も着実に研究開発用に供給しながら、親会社のSFAとの相乗効果を狙っている。

 

SNUは昨年、中国BOE 10.5世代の生産工場のB9にLCD検査装置を供給したのに続いて、追加投資した10.5世代工場のB17にも納品に成功した。昨年10月にBOE のB9への装置ほとんどを受注しており、売上規模は約265億ウォンである。最近のBOE B17投資プロジェクトでは、約257億ウォンの受注を確保した。 

 

SNU PrecisionはPSIS(Photo Scanning Inspection System)で、国内外の市場でのブランド認知度を高めた。薄膜トランジスタ(TFT)とカラーフィルターの間に液晶が注入できたかを測定する装置である。中国でLCD投資が増え、SNUもLCD製造装備の売上高のほとんどが中国である。 長い間準備してきたOLED製造装置事業も少しずつ成果を出している。 

 

2016年12月にSFAに買収された後、AFAは量産機の中心、ANUは研究開発用装置と蒸着源を中心にOLED蒸着装置の事業戦略を再編した。 

 

SNUは昨年に、中国のGVOとBOEに4.5世代規格の4分の1カット蒸着装置を研究開発用途に供給した。これとは別にBOEに6世代ハーフカット仕様の蒸着源を納品した。蒸着装置のコアが蒸着源であるだけに、この分野の技術競争力を高めるように力を入れている。 SNUとSFAはOLED蒸着装置部門で協力する方針だ。SFAが第6世代ハーフカット蒸着装置を、SNUは蒸着源を供給して量産用製品を供給するという戦略だ。日本のキヤノントッキが世界の中小型OLED用蒸着機市場をほぼ独占し、技術難度が高いので参入障壁が高い中で、着実に中国を中心に競争力を高めている。 

 

既存の主力事業である検査装置事業もOLEDに領域を広げている。

 

昨年にはLGディスプレー広州工場の第8世代の検査装置を受注した。小規模であり、まだ事業初期段階だが、既存検査装置事業の経験をOLED市場に広げる第一歩を踏み出した。 

 

SNUはSFAに買収された後の約2年の間で、安定した利益を発生させるように事業構造を改善した。従業員は2016年263人から昨年194人と約26%を削減し、損益改善の過程で困難を経験した。昨年ディスプレイ投資活況と事業構造改善の努力に支えられ、創業以来最大の売上高1162億ウォンを達成した。 同社は、今後も検査装置の需要が着実に発生すると予想した。技術を高度化するために人工知能を組み合わせたガラス検査装置など、新しい製品群も用意している。 SNUの関係者は「市場が変わっても安定して利益を維持するために、体質を改善し、技術レベルを向上させ、新たな分野への競争力を拡大していく」と述べた。