2025年4月12日 Wit Display
OLEDディスプレイを搭載した新型「MacBook Pro」が、2026年に発表される可能性があるという情報が報じられています。2025年には、現行のMacBook Proにわずかに性能を向上させた「M5」チップを搭載したモデルが登場する見込みですが、本格的なデザイン刷新は2026年に行われると見られています。
市場調査会社Omdiaは、「Appleが2026年にOLEDディスプレイ搭載の新型MacBook Proを発表する可能性が高い」との分析を示しており、ディスプレイ専門アナリストのロス・ヤング氏も、「Appleのサプライチェーンは、ノートパソコン向けに最適化された十分なOLEDパネルの供給体制を確保するだろう」と述べています。
OLEDパネルを採用することで、現在のMini LEDを使用したMacBook Proと比べていくつかの利点が期待されます。たとえば、完璧な黒の表現と高いコントラスト、電力効率の向上とバッテリー寿命の延長、さらにバックライトが不要となるため、デザインがより薄型・軽量になるという点です。これに関連して、ブルームバーグの記者マーク・ガーマン氏は「Appleは今後2年間でMacBook Proをさらに薄型にすることに注力するだろう」と報じています。
また、2026年のOLED版MacBook Proでは、これまでのノッチ(画面上部の切り欠き)を廃止し、パンチホール型カメラを採用する可能性もあるとされています。Omdiaが発表したロードマップによれば、Appleは上部ベゼル(縁)を最小化することでノートパソコンのデザインをさらに洗練させる計画のようです。
さらに、ハードウェア面でも大きな変化が予想されています。2026年のOLED MacBook Proには、TSMC(台湾積体電路製造)の最新2nmプロセスによって製造された「M6」シリーズのチップが搭載される見込みです。この2nmプロセスは、3nmプロセスと比べて性能が10〜15%向上し、消費電力が25〜30%改善されるとされており、トランジスタ密度も約15%増加します。
加えて、M6チップは現行のInFO(集積型扇形ファンアウト)パッケージに代わり、WMCM(ウェーハレベル・マルチチップ・モジュール)という新たな方式が採用されるとみられており、これにより熱制御、性能効率、小型化といった面でもさらなる進化が期待されています。