2025年4月12日 Wit Display
群創光電(イノルックス)は、4月16日から18日まで台北南港展覧館で開催される年に一度の産業イベント「2025 Touch Taiwanスマートディスプレイ展」に出展します。今年のテーマは「When Displays Meet AI(ディスプレイがAIと出会うときの無限の想像力)」で、同社は分野を超えた融合による革新的な応用や先進技術を披露するとともに、AIソフト・ハード統合型ソリューションを導入し、スマートディスプレイがもたらす未来のライフスタイルを全面的にアップグレードすることを目指しています。
群創の董事長兼CEOである洪進揚氏は、今回の展示の見どころとして、先進的なMicroLEDやminiLED、同社独自の裸眼3D技術などを挙げ、AIとの統合ソリューションによってスマートビジョンの分野を加速させ、次世代のスマートディスプレイ技術を牽引していく姿勢を示しました。
同社は特にMicroLED分野で大きな技術的進展を遂げており、今回の展示では世界初の204インチ「色変換MicroLED自由結合ディスプレイモジュールウォール」を公開します。これはAIソフト・ハード統合ソリューションとスマートセンシング技術を組み合わせたもので、単なる一方向表示にとどまらず、生成系AIによる多層的なインタラクティブ体験を提供し、来場者にこれまでにない没入型の感覚を与えるものです。
この技術は、独自に開発された色変換技術、TFTガラス上へのLEDチップ実装と修復を含む巨量転送技術、革新的な結合および表面処理技術などを駆使し、高度に統合された垂直型技術を実現しています。P0.5mmの超高精細画質と、同ピッチでのシームレスな結合を可能にし、黒の表示比率の高さや高いコントラスト性能、自由なサイズ構成(25.4インチから204インチまで)により、広大な空間での高精細な没入型体験に最適なソリューションを提供します。
さらに、従来のガイドツアーの形を打破する「AI浮遊型バーチャルガイド」を初公開。これは視覚体験に革新をもたらすだけでなく、AI音声対話による新たなガイド体験を可能にします。空中にリアルな映像を浮かび上がらせる独自のホログラム技術と、AI音声認識による自然な対話が可能で、より人間らしく楽しいインタラクションを実現し、新しい没入体験を創出します。
このホログラム技術は「MicroLED浮遊ジュエリーボックス」にも応用されており、非接触ジェスチャー認識によって仮想オブジェクトのスライドや回転が可能です。超高輝度のMicroLED表示(1,500nit以上)と省エネ性能も兼ね備えており、宝石をリアルにきらめかせる視覚効果が得られます。今後は高級展示品、博物館、ハイエンド小売業などへの展開も見込まれています。
また、新たに発表される「85インチ4K AIインタラクティブデジタルアートディスプレイ」は、特殊な反射防止層と拡散層を持ち、紙のような低反射性を実現。どの角度からでも作品をはっきり鑑賞できます。AIと連動した人物インタラクション技術により、観覧者の声をセンサーが検知し、AIが即座に動的なアートを生成するというインタラクティブ体験が可能です。これはデジタルアートや博物館、展示会、ギャラリーなどへの応用が期待されます。
医療分野でも群創は力を入れており、「27インチ 医療用立体画像可視化システム」を発表。独自の低クロストークアルゴリズムを採用し、術前評価や術中支援、医療教育などへの応用を想定した直感的かつ効率的な3D立体医療画像ソリューションを提供します。この製品は「2024 SDIA AWARD」革新応用部門で金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
さらに、AI技術を融合した臓器自動セグメンテーション技術も紹介。CT画像から気管支、肺動脈・静脈、MRI画像から脳腫瘍や血管などの重要構造を高精度で解析可能で、外科医の術前計画を効率化し、精密医療の新たな進展を促すものです。
また、GIO光電との協業により「AIスマート透明翻訳機」も展示されます。これは高透過率、高輝度、耐久性に優れた透明miniLEDディスプレイを搭載し、リアルタイムAI翻訳機能とインタラクティブ表示を融合したデバイスで、国際展示会、観光地、移動医療などのスマートシティにおける課題を解決する新たなコミュニケーションツールとして注目されています。
展示会期間中には「2025スマートディスプレイ応用トレンド国際フォーラム」も開催され、4月16日には群創の洪進揚董事長が「FOPLPがAI普及の鍵となる技術」というテーマで講演を行います。Touch Taiwan 2025では、群創が牽引する先端技術と革新製品をぜひ体験し、スマートディスプレイの未来に触れてみてください。