BOE第1四半期の純利益は63%増


2025年4月17日 Diplay Daily

 

BOE(京东方科技集団)は、2025年第1四半期において、過去最高となる売上高と大幅な利益成長を達成する見込みであると発表しました。 同社の発表によれば、2025年第1四半期の売上高は前年同期比で10%以上増加し、四半期として過去最高を記録しました。 株主に帰属する純利益は16億元(約2億2300万ドル)を超え、前年同期比で63%の増加となりました。 また、非経常項目を除いた調整後純利益は13億元(約1億8100万ドル)を超え、前年同期比で118%の大幅な増加を示しました。

 

特に、液晶ディスプレイ(LCD)部門は、中国の継続的な買い替え政策のインセンティブや海外顧客による在庫積み増しの恩恵を受け、好調な業績を示しました。 テレビ用ディスプレイ製品は、数量と価格の両面で四半期中に増加しました。 一方、フレキシブルAMOLED事業は、業界的に通常は低調な第1四半期であるにもかかわらず、前年同期と比較して運用面での改善が見られました。 同社は、中国の買い替え政策が中低価格帯のスマートフォンにより大きな恩恵をもたらしたと指摘しています。

 

今後の展望として、BOEは高級市場、特に折りたたみ式ディスプレイに注力しつつ、自動車やITアプリケーション向けの中型革新製品への展開を計画しています。 これらの取り組みは、フレキシブルAMOLED事業分野での競争力を強化するという同社の長期戦略と一致しています。 この分野で、BOEは2024年に約1億4000万枚のパネルを出荷しました。 同社は、世界初の三つ折り製品の量産に成功し、折りたたみ式ディスプレイの出荷量を前年同期比で40%増加させました。 また、同社のタンデム二層技術は、フラッグシップスマートフォンでの採用が進んでいます。

 

BOEは、2024年度の財務実績も優れており、総売上高は1983.8億元(約276.7億ドル)に達し、純利益は前年同期比で2倍以上に増加しました。 同社の予備的な決算報告によれば、総売上高は前年同期比で13.66%増加し、株主に帰属する純利益は108.97%増の53.2億元(約7億4200万ドル)となりました。 さらに、非経常項目を除いた調整後純利益は38.4億元(約5億3600万ドル)に達し、前年の6.3256億元の損失から大幅な改善を示しました。