2024-10-19 Wit Display
サムスンディスプレイは、来年上半期に発売予定のAppleの新型iPhone SE向けに、ディスプレイを供給します。この新型iPhone SEは、従来の液晶ディスプレイ(LCD)ではなく、有機EL(OLED)パネルを初めて採用するエントリーレベル機種となります。
10月22日に業界関係者が明らかにしたところによると、iPhone SE第4世代のパネル供給チェーンには、京東方(BOE)、LGディスプレイ、サムスンディスプレイが含まれます。これに先立ち、業界では京東方とLGディスプレイの2社が新製品にOLEDを供給するだろうと予測されていました。
サムスンディスプレイが今年後半に供給したiPhone 16シリーズのパネル供給量は予想を下回っています。このため、サムスンが低価格のiPhone向けの供給に関与しているのは、保護的な意味合いがあると推測されています。
業界関係者の一人は、「今年、LGディスプレイが‘iPhone 16 Pro’と‘iPhone 16 Pro Max’向けに供給するOLEDの数量が昨年より増えたため、サムスンディスプレイのシェアが縮小しました」と述べ、さらに「LGディスプレイは今後、さらに多くのOLEDを生産する予定です」と付け加えました。
サムスンディスプレイがiPhone SE第4世代向けにどれだけのパネルを供給するかはまだ明らかではありませんが、最も多く供給するのは京東方だと予想されています。
京東方は現在、iPhone 16シリーズの基本モデルにパネルを供給しています。今年、京東方はiPhone 16シリーズ向けに数百万枚のパネルを供給する予定です。
これまでに発表されたiPhone SEの年間出荷量がおよそ2000万台であることを考慮すると、京東方は新型iPhone SE向けに1000万枚以上のパネルを供給すると予測されます。LGディスプレイとサムスンディスプレイもそれぞれ数百万枚を供給する見込みですが、どの会社が最も多く供給するかはまだ不確定です。
スマートフォンの需要が安定している中、iPhone向けのパネル供給を巡るディスプレイ企業間の競争は今後一層激化すると予想されています。市場調査会社Omdiaによると、今年の世界のスマートフォン用パネル出荷量は15.13億枚に達し、前年からわずか4.3%の成長に留まる見込みです。
今年、世界のスマートフォン用OLEDパネル出荷量は8.06億枚に達し、スマートフォンパネル全体の53%を占めると予測されています。Omdiaの分析によれば、今年のスマートフォン用OLED出荷量は昨年比で29.6%増加すると見込まれています。