BOE、ミニLEDディスプレイの生産能力を拡大


2025年1月29日 Display Daily

 

BOEは、北京市経済技術開発区にある第6世代MiniLED生産ラインに290億元(約40億米ドル)を投資する計画を進めている。建設は2023年2月に開始され、同年12月には上棟式を迎えた。2024年8月には設備の搬入が行われ、12月には工場A区が完成検査に合格した。そして今週、試運転の段階に入り、初期生産の開始が目前に迫っていることを示しており、2026年の本格稼働に向けたスケジュールは順調に進んでいる。

 

BOEは、チップ・オン・ボード(COB)生産ラインをアップグレードし、より高い効率性、自動化、歩留まりの向上を実現したと主張している。工場の本格稼働時には、月間5万枚の生産能力を目標としており、基板サイズは1500mm × 1850mmを採用している。この生産ラインでは、先進的なLTPSおよびLTPOプロセスを活用し、高解像度のMiniLED直視型バックプレーンやVRディスプレイ向けの差別化を図る可能性がある。

 

中国のテレビ市場では2025年に販売の伸び悩みが予想されるものの、政府の補助金政策によって支えられている。一方、プレミアムMiniLEDテレビ市場は成長分野の一つとなっており、中国国内のみならず、欧州や北米市場においても、高価格帯のOLED製品と比べても価格差や価値の面で競争力を持っている。さらに、MiniLEDは大型画面の製造が容易であり、特にスポーツイベントのライブ視聴が売上を押し上げる要因となっている。