第1四半期OLED発光材料の市場分析


6月22日  UBIリサーチ

 

UBIリサーチの2020年1四半期OLED発光材料マーケットトラックによると、1〜3月の間の発光材料市場が3.3億ドルと集計された。前期比4.8%減少したが、2019年第1四半期3.03億ドルに比べて7.8%増加した数値である。 

 

1〜3月の間には、中国でコロナウイルスが拡散する時点だったが、発光材料の市場は前年に比べてむしろ増えた。WuhanであるCSOTのT4工場とTianma工場の稼動に支障があったが、今のところはパネルの生産が少ない企業なので、全体発光材料の市場に影響を与えなかったと分析される。

 

この時期には、むしろAppleのiPhone11用flexible OLED出荷量が増加し、サムスンディスプレイとLGディスプレイのApple向けの生産量が多かった。しかし、サムスン電子が2月から発売を開始したGalaxy S20の販売不振は第1四半期発光材料の市場にマイナスの影響を及ぼした。 

 

第1四半期発光材料全体の使用量は20トンであり、2019年第4四半期とはほぼ同じ量であり、2019年第1四半期と比較すると20.7%が増加した量である。中国のディスプレイメーカーの工場増設や稼働率の増加に伴う影響である。

 

第1四半期の材料別使用量を分析した結果HITLが3.4トンで最も多く使用されていることが集計され、Rプライムが2.5トン使用された。Host材料の中ではRed hostが1.8トンで所要量が多いことが分かった。 

 

年初に予想した2020年発光材料の市場は19.1億ドルだったが、コロナウイルスの状況が反映された修正予測値は13.7億ドルである。発光材料の市場が減少すると予想した理由は、サムスンディスプレイのスマートフォン用OLED出荷量を4.5億台と予想したが、コロナウイルスの影響とサムスン電子のスマートフォン販売不振でサムスンディスプレイの今年の予想出荷を3.9億台に調整したからである。

 

LGディスプレイのTV用OLEDパネル供給量の減少もまた他の減少要因である。コロナウイルスの影響でOLED TVの販売が世界的に減少して第2四半期には、坡州工場稼働率が低く、Guangzhou工場はパネルを生産していなかった。