[2022 OLED KOREA CONFERENCE]モバイル機器向けOLEDを主導する新技術は?


2022年4月7日   UBIリサーチ

 

4月6日に開かれたユビリサーチの「2022 OLED Korea Conference Tutorial」で、ソウル大学電気情報工学部ユ・ジェジン博士が「An Overview of OLED Materials and Devices」について発表した。

 

ユ博士は、モバイル機器向けOLEDのパラダイムと市場展望、レイヤー別構造、発光物質などを説明し、LCDがミニLEDと様々な技術を導入しながら、まだ市場を主導しているが、今後はOLEDがディスプレイ市場を主導すると予想された。

 

ユ博士は、最新技術の中で「LTPS TFTとオキシドTFTプロセスの欠点を補完し、新たにモバイルに適用された技術がLTPO TFT」と説明し、「LTPO TFTはLTPS TFTプロセスで少なくとも1つ以上のトランジスタを酸化膜に変更して電子移動度は低いがリーク電流がないように二重設計したディスプレイだ」と話した。また「静止画でLTPS TFTは、高いリーク電流により画面の明るさを維持するために60Hzの駆動が必須だが、オキシドTFTは漏れ電流が低いため1Hz駆動が可能だ」と説明した。ユ博士は「LTPO TFTはLTPS TFT対比プロセスが複雑であるという問題があるが、モバイル機器全体の電力を10~15%削減でき、AOD(Always on display)も適用が可能であるという利点がある」とも付け加えた。

 

 

 

続いて、OLEDの蒸着方式と蒸着機を紹介しながら、現在IT用に課題となっている8.5世代垂直型蒸着方式が商用化されれば、生産性の面で多くの利点があり、期待される技術だと説明した。

 

 

一方、「2022 OLED Korea Conference」は、国内外のディスプレイ業界の主要企業の有名講演者と交流やビジネス関係、パートナーシップを構築できるカンファレンスだ。「2022 OLED Korea Conference」は4月6日チュートリアルを皮切りに、7日と8日にはbusiness conferenceを行う予定だ。